インフラエンジニアの年収ってどのくらいか気になりませんか?
年代ごとにどのくらい年収が増えていくのか、先々のことを考えると知っておいて損はありませんよね。誰にとっても年収は仕事のモチベーションと直結しているはずです。
さらにインフラエンジニアにはたくさんの資格があります。
資格を持っている人と持っていない人で年収の差はどのくらいあるのか知ることで、資格に対する考え方も変わってくるかもしれませんよ。
インフラエンジニアの年収について知りたい方の中には、
「インフラエンジニアの年収っていくらなの?」
「インフラエンジニアの年収を上げていく方法ってあるの?」
「インフラエンジニアの将来性ってどうなの?」
などの疑問を持っている方も多いでしょう。
そこで今回は、インフラエンジニアの年代別の年収、保有資格の資格手当、将来性を詳しく解説していきます。また、年収を上げていく方法も詳しく紹介していきますね。
さらにインフラエンジニアの技術変化に対応していくために必要な知識もお伝えしていきますので、ぜひ本記事を参考にしてみてください。
インフラエンジニアとは?
インフラエンジニアとは、IT関連業務の設計、構築、運用、メンテナンス、保守までを行うエンジニアのことを指します。
インフラエンジニアについて網羅的に理解したい人は、以下の記事で詳しく解説していますので、是非チェックしてみてください。
→【完全ガイド】インフラエンジニアとは?仕事内容や年収、将来性、必要なスキルも紹介
実は業務範囲がとても広いため、担当する技術領域によって細分化されているんですよ。
サーバーエンジニア、ネットワークエンジニア、データベースエンジニア、セキュリティエンジニアの4つに分けられています。
しかし、データベースエンジニアの業務はシステムエンジニアが行う場合がほとんどですので、データベースエンジニアの需要はほとんどありません。
したがって、サーバーエンジニア、ネットワークエンジニア、セキュリティエンジニアの3つに関して詳しく見ていきましょう。
それぞれ必要な技術が異なりますので、詳しくお伝えしていきますね。
サーバーエンジニアとネットワークエンジニア、セキュリティエンジニアの違い
サーバーエンジニアとはサーバーの設計、構築、運用、保守を行う職種です。
サーバーにはWebページを表示するためのWebサーバーやメールを配信するためのメールサーバーなどの種類があり、全ての種類のサーバーに詳しい知識を持っていることが必要なんですよ。
一般的にはサーバーの運用、保守の実務経験を十分に積んでから、サーバーの設計、構築へとステップアップしていきます。
ネットワークエンジニアとはコンピューター同士の接続に関わる機器の企画、設計、運用、保守を行う職種です。
安全で安定した接続が維持できるようにネットワーク機器の設定を行っているんです。
混乱しがちですがネットワークシステム自体の開発ではなく、インフラ部分を担当しているんですよ。
つまり、システムを有効に機能させるための基盤を指しているんですね。
セキュリティエンジニアとはセキュリティソフトの導入、運用、テストを実施する職種です。
最近ではサーバーへの攻撃が高度化しているため、セキュリティエンジニアの需要は高まりつつあるんです。
ただし非常に広く専門的な知識が必要であるため、一般的にサーバーエンジニアの実務経験を十分に積んでからキャリアアップする職種であると言われていますよ。
インフラエンジニアの仕事内容
インフラエンジニアの仕事内容は、
- サーバー、ネットワークの設計・構築
- サーバー、ネットワークのセキュリティ対策
- サーバー、ネットワークの運用・保守
です。
クライアント先に設置するサーバーやネットワーク全体の設計・構築を行いながら同時にセキュリティ対策にも考慮する必要があります。
適切なセキュリティ対策を行わないと不正アクセスされる環境となってしまい、業務に使用できません。
しかし不正アクセスの手口はかなり巧妙化されているため、設計・構築段階では完璧なセキュリティであったとしても、残念ながら突破されてしまうこともあるんですよ。
なのでセキュリティ対策の難易度は年々上がっています。
つまり最新のセキュリティ動向に目を光らせ、積極的な情報収集を行うことが大切なんですね。
トラブルシューティングの対応もインフラエンジニアのお仕事です。
例えば多くの従業員が一斉にアクセスしてサーバーがダウンし、サーバーにログインできないのような問題です。
トラブルが発生している場所を特定し対処します。
運用・保守ではトラブルシューティングに幅広い知識と経験が必要になることから、ベテランのエンジニアと一緒に経験を積んでいくことが一般的なんですよ。
インフラエンジニアの年収は?
インフラエンジニアの年収はどのくらいでしょうか?
インフラエンジニアのお仕事は幅広い知識と十分な経験が必要なのだと確認してきましたので、期待しているでしょう。
昇給ってどのくらい?やっぱり資格って持っていた方が有利?と気になる点も見えてきたので、詳しく見ていきましょう。
平均年収
インフラエンジニアの平均年収は、男性568万円、女性497万円です。
厚生労働省「賃金構造基本統計調査」職種DB第1表(2019) で公表されている「システム・エンジニア」の情報より計算した値となります。
年収=(きまって支給する現金給与額×12)+(年間賞与)で計算
給与所得者の平均年収は男性が540万円、女性296万円(国税庁 令和元年分民間給与実態統計調査 統計表より)なので、インフラエンジニアの平均年収は高いことがわかりました。
細かく見ていくとインフラエンジニアの平均年収は年代、資格を保有しているのかによっても変わってきます。
なので、まずは年代を細かく分けて見ていきましょう。
さらに、インフラエンジニアには多くの資格がありますので、資格別に資格手当を細かく見てきますね。
年代別の年収
インフラエンジニアの平均年収を
- 20代
- 30代
- 40代
- 50代
- 60代
の年齢別に見ていきましょう。
実際、年収は男女差もあるので男女別に見ていきますね。
年齢 | 男性 | 女性 |
---|---|---|
20~24歳 | 313万 | 313万 |
25~29歳 | 403万 | 409万 |
30~34歳 | 497万 | 466万 |
35~39歳 | 550万 | 475万 |
40~44歳 | 609万 | 586万 |
45~49歳 | 623万 | 519万 |
50~54歳 | 682万 | 570万 |
55~59歳 | 689万 | 569万 |
60~64歳 | 460万 | 354万 |
65~70歳 | 555万 | – |
厚生労働省「賃金構造基本統計調査 職種第3表DB(2019)」で公表されている「システム・エンジニア」の情報より計算した値となります。
年収=(所定内給与額×12)+(年間賞与その他特別給与額)で計算
※女性の65~70歳のデータはありませんでした
男性と女性で年収のピークの年齢が違うことがわかりましたね。
男性の場合は55~59歳で年収がピークとなりますが、女性の場合は40~44歳で年収のピークがあります。
また給与所得者の平均年収と比較すると、30代~50代の働き盛りの年代では男女とも日本の平均年収を超えているので、インフラエンジニアの年収は高いと言えますね。
保有資格別の資格手当
次に、インフラエンジニアのたくさんある資格の中で
- データベーススペシャリスト
- ネットワークスペシャリスト
- Linux技術者認定試験
- シスコ技術者認定試験
- Oracle Master保有者
を保有しているとどのくらい資格手当が支給されるのか相場を見ていきましょう。
資格を持っていると、会社から毎月資格手当が支給される場合があるんですよ。
毎月の給料にプラスして資格手当が支給されるので、年収アップにつながるんですね。
どの資格でいくら支給されるのかは会社によって異なるので、あなたの会社の資格手当を確認して下さいね。
資格 | 金額 |
---|---|
データベーススペシャリスト | 1~2万 |
ネットワークスペシャリスト | 1~2万 |
Linux技術者認定試験 | 2~3万 |
シスコ技術者認定試験 | 5千~2万 |
Oracle Master保有者 | 5千~2万 |
ほとんどの資格で、1~2万円の資格手当がもらえることがわかりましたね。
いくつか資格を持っていると、全ての資格で資格手当の支給対象となりえます。
例えば、毎月総額で2万円の資格手当が支給された場合は年間で24万円もらえることになるんです。
年額で考えると結構大きい金額となりますよね。
年収を上げていくには?
ここまで読み進めていただいて、インフラエンジニアの年収は給与所得者の平均年収よりも高いことを確認してきましたね。
ですが、もっともっとインフラエンジニアの年収を上げる方法があったとしたら、知りたくありませんか?
実は、さらに年収を上げていく方法が3つあるんです。
- 大手企業・外資系企業に転職する
- 資格を保有する
- フリーランスになる
詳しく紹介していきますね。
大手企業・外資系企業に転職しよう
どの業界でも務める企業によって年収は異なりますよね。
インフラエンジニアでも同じで、務める企業によって年収は大きく変わっていきます。
国内の企業であれば、大手企業の方が高い年収になる傾向があります。
年収が高いと労働時間も長いの?と疑問を持ったあなたのために、企業規模別の年収と労働時間、超過労働時間をグラフにまとめましたので確認していきましょう。
<企業規模と年収・労働時間の関係>
企業規模 1000人以上 | 企業規模 100~999人 | 企業規模 10~99人 | |
---|---|---|---|
年収 | 627万 | 532万 | 536万 |
所定内実労働時間数 | 153時間/月 | 155時間/月 | 160時間/月 |
超過実労働時間数 | 17時間/月 | 15時間/月 | 8時間/月 |
参照:厚生労働省「賃金構造基本統計調査」職種DB第1表(2019) で公表されている「システム・エンジニア」の情報より
年収=(きまって支給する現金給与額×12)+(年間賞与)で計算
どこの企業でも労働時間に目立った差はありませんでしたね。
所定内実労働時間数と超過実労働時間数を足すといずれも170時間くらいになります。
でも、年収に注目すると大きな差がありますよね。
やはり大手企業の年収は高く、中小企業と約100万円の差が出ました。
心配していた労働時間もどこの企業でも同じくらいでしたので、年収を上げていくために転職を検討してみてはいかがでしょうか。
資格を保有しよう
先ほど保有資格別の資格手当でも見ていきましたが、資格を持っていると給料とは別に資格手当が支給される場合があります。
どの資格でいくら資格手当が支給されるかは企業によって異なるので、あなたの会社の就業規則を確認してみましょう。
資格を取得することは、あなたのスキルを証明することにもなるんです。
難易度が高ければよりアピールできますよね。
また、クライアント先にとってはあなたが資格を持っているとわかると仕事を任せる安心材料となりえますよ。
業務のみだけではなく、例えば転職時のアピール材料にもなるのでぜひおすすめです。
フリーランスになろう
あなたがキャリアやスキル、人脈に胸を張れるようになったら独立しフリーランスとして働き年収を上げる方法もありますよ。
インフラエンジニアの相場単価は、月140~180時間の作業時間で50~70万円です。
企業で働くよりもフリーランスとして働く方が年収は高くなりえますね。
でも、フリーランスとしてお仕事を獲得していくためには実績と経験が必要なんです。
フリーランス案件は、クライアントが即戦力を求めているんですよね。
なので、キャリアやスキルに自信が持てればフリーランスにチャレンジしてみると年収を上げられますよ。
また、あなたに人脈と信頼性があれば案件を獲得しやすくなるので、企業で働いている間に多くの人と人脈を作っておくことも実は大切なんです。
注意してほしいことは、フリーランスになると案件をあなたが取ってこなくてはならないということです。
エージェントに登録をするとお仕事獲得のサポートをしてもらえるので安心はできますが、必ず案件が途切れることなくお仕事をできるということではないので、気をつけて下さいね。
インフラエンジニアの将来性
最後にインフラエンジニアの将来性を紹介しますね。インフラエンジニアは結論からお伝えすると将来性のあるお仕事です。
インフラエンジニアは、
- クラウド化・仮想化のスキルを身に着ける
- 技術の変化に対応する
ことで、需要がますます高くなっていますよ。
安心して下さいね。
クラウド化・仮想化のスキルを身に着けよう
サーバーがクラウド化・仮想化へと変化していますよね。
クラウド化・仮想化という新たな技術により、さらにインフラが生まれますのでインフラエンジニアの需要はさらに高まっていきますよ。
今後は、いままのサーバーで必要だった知識とプラスしてクラウド化・仮想化という新たなスキルにも対応できるようにしましょう。
クラウド化・仮想化がますます進んでいき主流になっていきますので、時代に乗り遅れないようにしていくことが大切です。
技術の変化に対応しよう
時代の流れとともに、技術は日々新しいものになっていきます。
なので、あなたも時代の流れに合わせ、新しい情報や技術はいち早く取り入れられるように、常に目を光らせておくと良いでしょう。
インフラエンジニアだけでなく全業種に言えることですが、時代の流れをつかむことが大切なんですよ。
時代が動く時には技術も合わせて変化していくので、取り残されないためにも技術の変化に対応していくといいですね。
まとめ
インフラエンジニアの年収について紹介していきました。インフラエンジニアの年収は、平均年収よりも高いことが確認できましたね。
さらに年収を上げていくためには、
- 大手企業・外資系企業に転職する
- 資格を保有する
- フリーランスになる
に挑戦しましょう。インフラエンジニアは将来性のあるお仕事ですので、これからも需要があります。
しかし、クラウド化・仮想化という新たな技術を身に着ける必要がありますよ。