「フリーランスになった際に仕事用の銀行口座って必要なの?」
「フリーランスで屋号付き銀行口座ってどうやって作ればいいの?」
仕事用とプライベート用で銀行口座を分けるのがめんどくさいって思っていませんか?
銀行口座やクレジットカードなど、フリーランスになるにあたって分けるのはめどくさいですよね。
ただ、分けて置くことで経理などを簡単にできて、確定申告の際にミスなく進められるんです。
あなたが副業でお仕事をされている場合は、特に個人用の銀行口座に副業で稼いだ収入や売上を入金してもらってるケースも多いでしょう。
ですが、フリーランスでお仕事をするのであれば、プライベート用と仕事用で口座を分けるために屋号の入った口座を仕事用に作った方が便利です。
そこで、この記事ではフリーランスで働く上で仕事用とプライベート用に銀行口座を分ける理由や、屋号付き銀行口座を作る際のメリット、デメリットについて詳しく解説します。
また、屋号付き銀行口座を作るうえで、銀行の選び方やおすすめ銀行を4つご紹介しますね。
きっとあなたに最適な銀行が見つけることができるでしょう。
フリーランスが屋号付きの銀行口座を作る理由
フリーランスが屋号付きの口座を作ったほうがいい理由があります。
上記3つの理由について解説していきます。
経費を計上しやすくなる
確定申告をするときなどに、プライベートと仕事と一緒の口座にしておくと、どの支出が仕事で使ったものなのかわからなくなる可能性があります。お仕事として使ったお金は、経費として別で把握し管理したいですよね。
そんな時にお仕事用として口座で管理しておくとわかりやすいです。その他、確定申告や税金関連の証明としても明確に提示できるので、分けた方が便利です。
事業の状態を把握できる
仕事としてどれだけの売上があって支出はどれだけあるのか。また利益はどれくらいなのか。事業としてあなたのお仕事の収入など、お金の状態が把握できるようになります。
生活費と混ざってしまっては、支出の計算や収入の把握が難しくなるので、分けた方がきちんとした収支管理ができ、あなたの事業状態が把握できるようになります。
事業への信用度を上げ顧客に安心感を与える
屋号とはフリーランス(個人事業主)が銀行口座の名義に自分の名前以外を使える事業用の名称のことです。
屋号で銀行口座を作ることで、あなたの事業内容をアピールができ、個人事業主だったとしてもそれだけの覚悟を持って事業に取り組んでいるという意思表示にもなります。
それによって顧客に安心感を持たせることができるのです。
フリーランスが屋号付きの銀行口座を作る4つのメリット
ここではフリーランスでお仕事をしていくうえで、なぜ屋号付き銀行口座を作った方が便利なのか。
作った方が良いと感じるメリットは以下の4つです。
フリーランスではお金の管理や税金の支払いなど、会社勤めの時には会社がやっていてくれたことを個人でやっていかなくてはなりません。
できるだけ簡単に、スムーズに完了させたいですよね。
そんなメリットが屋号付き銀行口座にはあるんです。そこを詳しく解説していきます。
会計管理がやりやすい
フリーランスでお仕事をした際に、売上や報酬などの収入の管理と、お仕事をする上で使った支出を明確にできるので、収支が明確になり会計管理がしやすくなります。
これは確定申告をする際に、仕事で使ったお金なのか、プライベートで使ったお金なのか仕分ける必要がなくなるため大幅に時間のロスを省くことができます。
財務管理がわかりやすい
あなたのお仕事が事業として黒字なのか。それとも赤字なのか。事業を進めていくうえでこの判断はとても重要です。
売上や報酬の収入と、経費として使った支出がわかりやすいので、事業資金の把握もでき財務管理をする上でとても便利です。
例えば、事業資金が把握できていれば、
「前年よりも売上が伸びたので、新しい設備を購入しよう」
「出費が大きいので、削減できるところは削減していこう」
という設備投資の計画や、経費コントロールをする上で重要な判断材料となります。
口座同期型のクラウド会計ソフトが使いやすい
会計ソフトはフリーランスでお仕事をしていくうえで会計・経理管理をする際にとても便利なアイテムです。
領収書の画像認識や、外部サービス(屋号付き銀行口座やクレジットカード)との連携機能が付いていて、あなたの会計・経理管理をスムーズにしてくれます。
事業収支だけが記録されている銀行口座と連携すれば、銀行口座を登録するだけで帳簿管理が簡単にでき、近年の会計ソフトはほぼ自動でやってくれるものが多くなりました。
また、確定申告の電子申告も可能なソフトもあるので、ぜひ導入したいアイテムですね。
税務調査が入った時の対応がスムーズ
もし確定申告に不備があった場合、税部調査が入ることがあります。
その際屋号付き銀行口座を持っていて、きちんと仕事用として経費を管理できていれば不正を疑われるようなこともなので安心です。
フリーランスが屋号付きの銀行口座を作る3つのデメリット
逆に屋号付き銀行口座を作ることでのデメリットはないのか?というと、残念ながらあります。
デメリットは以下の3つです。
ただ、大きな損失を招くようなことはありません。
あくまでこんなこともあるよっていう内容ですが、把握はしておくことは重要です。
銀行間送金時にエラーになる場合がある
同じ銀行で仕事用とプライベート用の通帳を持っていた場合、プライベート用と仕事用の間でお金の送金を行った場合、エラーになってしまい送金ができない時があります。
これは、仕事用の銀行口座名義が「屋号付き」なので、同名義ではないと判断されたことが理由にあげられるでしょう。
屋号の名称は慎重に決める必要がある
屋号の名称は慎重に考えるべきです。なぜならその名称であなたの事業イメージが顧客に伝わってしまうからです。
そのイメージによってはあなたの仕事の幅を縮めてしまうかもしれません。
屋号をいれることによって逆に仕事の幅が狭まる原因になる
屋号としての名称の付け方によっては、あなたの仕事の幅が狭まる可能性もあります。
例えば、屋号の名称に「エンジニア」という言葉を入れた場合、あなたへの仕事の依頼がエンジニア系のお仕事に偏ってしまい、他のお仕事の依頼が減ってしまう可能性があります
だから、屋号に付ける名称はよく考えて付けるようにしましょう。
あなたがフリーランスとしてお仕事をしていく内容はどんなお仕事内容なのか。どんな言葉が相応しいのかを考える必要がありますね。
フリーランスが屋号付き銀行口座を開設するには前準備が必要
屋号付き銀行口座を開設するにはそれまでに準備しなければならないことがあります。事前に準備が必要なことは以下の2つになります。
屋号の登録は、税務署に開業届を出すことで登録することができます。だから、屋号付き銀行口座の作るには、開業届は必須ですね。
次に、必要書類の準備です。必要書類は以下の通りです。
上記の書類が準備できたら、銀行口座を開設しに銀行に行きましょう。
フリーランスが屋号付き銀行口座を開設する方法
フリーランスが屋号付き銀行口座を開設する方法は以下の通りです。
- 税務署に開業届を提出する。
- 必要書類を準備する。
- 必要書類を持ってあなたが決めた銀行窓口で手続きを行う。
上記3つの手続きで開設は完了します。
早速取り掛かってみてください。あなたが決めた銀行は、あなたの仕事場から一番近い銀行でないと受付けてくれません。
ネット銀行以外の都市銀行及び地方銀行などは、窓口での手続きでないと受付けてくれない場合があるので注意しましょう。
個人で作る普通口座のように、すぐに発行してもらえるわけではなく、手続き完了には1週間程度かかることを頭に入れておきましょう。
フリーランスが屋号付銀行口座開設するうえでの注意点
屋号付き銀行口座は一般的な銀行口座とは違い、申請を出して当日に開設できるわけではないので注意しましょう。
1週間ほどかかる場合があるので必要書類は早めに準備しておいた方がよいです。
フリーランスが開設できる屋号付きの銀行口座の種類
フリーランスで仕事用の銀行口座を作る際に、まず銀行の種類は以下の5つです。
上記の銀行にはそれぞれの特徴があります。
その特徴を踏まえたうえで、あなたのお仕事に合った銀行を選ぶことが大切です。
都市銀行
都市銀行とは、全国展開している多くの方が知っている知名度の高い銀行のことです。
都市銀行としては三井住友やりそな銀行など5つの銀行が都市銀行として称されていますね。
都市銀行を選ぶメリットは、その知名度にあります。
顧客に与える信頼度の高さや、全国どこにいてもATMや支店があるのはとても利便性が高いと言えますね。
地方銀行
地方銀行とは、その地域に限定した営業をしている銀行のことです。
地域の有望な企業に融資をしてその企業の金融面を支えたり、顧客同士の企業との繋がりを活かして価値を生み出したりと、地域密着型の銀行です。
各都道府県に本店があり横浜銀行や千葉銀行など、その地域の名称が入っている銀行が多いです。
地元を拠点とした事業を展開するなら地方銀行を選択した方がメリットが大きいです。
ネット銀行
ネット銀行とは、対面営業するための店舗を持たず、インターネット上での取引を主とする銀行のことです。
楽天銀行やPayPay銀行(旧ジャパンネット銀行)が例としては有名ですね。
お金のやり取りや取引をスマホやパソコンを使ってインターネット上で完結できることが特徴です。
口座開設もネット上でできることや、手数料が安いという点では選択肢の中に入れても良いのではないでしょうか。
信託銀行
信託銀行とは、銀行業務以外に信託業務も行っている銀行のことです。みずほ信託銀行や三菱UFJ銀行が例としてあげられます。
信託銀行を選ぶメリットは、不動産の運用や遺産相続がスムーズに行えることがあげられます。
その他の銀行
その他の銀行として信用組合や信用金庫がありますが、これらの銀行は、利用者が出資者となっていて相互扶助を目的とする共同組織型となっています。
しかし、基本的に行っている業務は銀行と変わらないです。
フリーランスが屋号付きの銀行口座を選ぶ3つのポイント
どこの銀行であなたの仕事用の銀行口座を作るのか?選ぶ際に重要になってくる3つのポイントをご紹介します。
以上3つのポイントがあるのでそれぞれくわしく解説していきます。このポイントを考えずに銀行を選んでしまうと、後々後悔してしまうかもしれません。
損をしたくない。手間をかけたくないと考えるならこのポイントは押さえておきましょう。
ポイント1:手数料が安いかどうか
仕事用の銀行口座選びでまずチェックしておきたいのが「手数料」です。
ATMでのお金の振込や引き出し、ローンの手数料など、仕事上のお金に関わる手数料は、支出になってしまうので、可能な限り安く済ませたいものです。
銀行によって曜日や利用する時間帯で手数料が違ってきますので気になる銀行をピックアップして手数料を比較してみると良いでしょう。
ポイント2:金利が高いかどうか
預金につく金利に対しても、フリーランスで仕事をするには意識しておきたいところです。
運用資金としても銀行に入れておくお金は、個人レベルでは扱わないお金を口座に入れておく場合がありますよね。
そんな時に、金利も意識しておいた方が少なからず利益となります。
金利の高い銀行を選ぶことも、ポイントのひとつになります。
ポイント3:クラウド会計ソフトとの連携が可能かどうか
フリーランスには、自分自身で確定申告をしなければなりません。
確定申告をする際に役立ってくれるのが「会計ソフト」の存在です。
その会計ソフトと屋号付き銀行口座を連携させることによって飛躍的に本業以外の作業を済ませることができるため、事前に会計ソフトの兼ね合い確認しておきましょう。
まだ使う会計ソフトが決まっていない場合は、事前に自分に合った会計ソフトを選んでから連携可能な銀行を選ぶことをおすすめします。
フリーランス向け屋号付き銀行口座おすすめ4選
候補の銀行が多すぎてどれを選べば良いかわからない。
そんなあなたにおすすめの銀行を4つご提案します。
この4つの銀行なら知名度も高く全国どこに住んでいても大丈夫なので安心して口座を作ることができます。
ゆうちょ銀行
ゆうちょ銀行は、全国展開もしていて都市銀行並みの規模でありながら、地域に密着したサービスも展開している銀行です。
基本的に全国どこに居ても支店やATMがあり利便性があることが特徴です。
また、ゆうちょ銀行には「振替口座」という送金や決済に特化した口座もあるのでおすすめの銀行です。
住信SBIネット銀行
SBI銀行は、ネット銀行の中でとてもフリーランスにはおすすめの銀行です。
屋号付きの口座は作れないものの、同名義で複数の口座が持てたり、「スマートプログラム」という会員制度があり、会員ランクによってATM利用手数料が無料になるというものがあります。
「ハイブリッド預金」と呼ばれる金利の高さもこの銀行の特徴です。
PayPay銀行(旧ジャパンネット銀行)
ジャパンネット銀行では、個人用口座以外に事業用の口座も作ることができます。
もちろん個人用口座を事業用として利用することもできます。
あと、ちょっとしたコツでATM利用手数料を無料にすることができます。
それは、「利用する額を3万円以上にすること」です。例えば、
- 預金残高を常に3万円以上にしておく
- 預けたり引き出したりする額を3万円以上にする
- 必要なお金を差し引いてまた3万円を預ける
ということを常に維持することができれば常に手数料は無料になります。
楽天銀行
楽天銀行は「屋号付き」銀行口座が作れるネット銀行です。
会員ランクによって使用頻度が高ければ高いほど手数料がお得になるのが特徴です。
その他、使っていくことで楽天スーパーポイントが貯まっていくいくことも魅力の一つです。
ATM利用は7回までは無料。多銀行からの振込手数料なども3回まで無料になりますので、手数料を抑えたい方におすすめの銀行です。
銀行口座だけでなくクレジットカードも分けるのがベスト
仕事用とプライベート用に銀行口座は分けた方か良い。ということを解説してきましたが、仕事上の支払いにクレジットカードを利用することが多いのではないでしょうか。
その時に使うクレジットカードも、仕事用とプライベート用に分けた方が良いです。
その理由についても解説しておきますね。
仕事の支出をクレジットカードで一本化できる
確定申告の際に会計ソフトを導入しておくと便利。というお話はさせて頂きましたが、クレジットカードの連携もすることができます。
これによって、仕事の支払いをクレジットカードで一本化することができます。
一本化するためには、プライベートでも使っているクレジットカードを連携させてしまうと、支払い内容が混在してしまうので分けた方が良いですね。
まとめ
今回の記事では、屋号付き銀行口座は必要なのか?という内容について詳しく解説させて頂きました。
- 屋号付き銀行口座とは?
- 屋号付き銀行口座の必要性
- 屋号付き銀行口座の作り方
- 仕事用の銀行座を作る際のおすすめの銀行4つ
- クレジットカードも分けた方が良いこと
以上5つの項目に着目して解説してきました。フリーランスには屋号付き銀行口座が必要です。まだ作っていないあなた。
個人で仕事をしていくうえでのお金の管理はとても重要なことです。管理業務を効率的にするためにも検討してみてはいかがでしょうか。