ネットワークエンジニアのフリーランス独立ガイド！平均年収や案件例も紹介

「フリーランスへ独立しようか迷う…」
「実際、会社員とフリーランスは何が違うんだろう？」

フリーランスに憧れをはあるものの、独立しようか悩んでいるネットワークエンジニアの人は多いですよね。

年収や働き方など、会社員とフリーランスネットワークエンジニアの違いを知らないまま独立しては、後悔しかねません。

そこで、今回は会社員と比べつつ、ネットワークエンジニアがフリーランスに独立するメリット・デメリットをわかりやすく解説します。ネットワークエンジニアがフリーランスへの独立を判断するポイントも紹介するので、ぜひ参考にしてください。

会社員ネットワークエンジニアはフリーランスへ独立すべきか

自分の生活ペースにあわせて仕事がしたい会社員ネットワークエンジニアは、フリーランスへの独立がおすすめです。

フリーランスは自分の好きな仕事内容を選べ、自由な場所と時間で働けます。

ただし、次の口コミのように、自分で仕事を獲得するのは簡単ではありません。案件へ応募すれば、必ず仕事を得られるわけではないため、収入は不安定になりがちです。

リーマンからフリーランスになって思いますが、自分の顔で仕事もらうって結構ハード。今はネットワークエンジニアの仕事があって契約的にすぐに解除されないからどうにかなっているが、その日暮らしはつらい。それがリーマン怖いんだろうね。経験無いし。

— shakei(しゃけい) (@shakeisan) May 18, 2020

一方、会社員は固定給であり、毎月ほぼ安定した収入が得られます。ただ、会社の方針に従い仕事をするため、自分の意思で仕事内容を決められません。

上記のように、会社員とフリーランスの働き方は異なります。独立後に「イメージと違う…」とならないよう、年収や働き方といった基礎知識を把握し、フリーランスへ挑戦することが賢明です。

フリーランスネットワークエンジニアの平均年収

フリーランスネットワークエンジニアの平均年収は約792万円です。

※1：「レバテックフリーランス」に掲載されている案件単価をもとに算出しています。
※2：dodaのデータをもとに掲載

上表から、ネットワークエンジニアのフリーランスは正社員よりも稼げることがわかります。

フリーランスは、実務経験やスキルレベルに応じて単価が決まります。また、取引先と単価交渉も可能なため、自分の実力と努力で収入を上げやすい働き方です。

一方、正社員は勤続年数や年齢に伴って年収が上がります。そのため、豊富な経験やスキルがある若手社員でも、収入は上がりづらいのです。

フリーランスになれば、自分が努力するほど収入を上げられるため、正社員よりも高収入を実現できます。

フリーランスネットワークエンジニアの案件例

ここからは、案件例を交えフリーランスネットワークエンジニアの主な仕事内容を紹介します。

ネットワークの設計・構築

『ネットワークの設計・構築』は、フリーランスネットワークエンジニアの仕事内容の1つです。具体的に、次のような案件があります。

出典：レバテックフリーランス

設計・構築の仕事内容は、顧客の要望に沿ってネットワークを作り上げるため、開発の上流工程です。実務経験5年以上の経験者を採用条件にすることが多く、十分なスキルがなければ仕事を進められません。

そのため、ネットワークエンジニアの設計や構築の仕事は、案件単価が高いです。加えて、直接機器に触れて作業することはなく、フルリモートの案件が多くあります。

ネットワークの運用・保守

『ネットワークの運用や保守』も、フリーランスネットワークエンジニアの仕事内容の1つです。具体的には、次のような案件があります。

出典：レバテックフリーランス

運用・保守は、すでに稼働しているネットワークの安全性確保や正常稼働を見守る業務のため、開発の下流工程です。

比較的、必要なスキルが少ないため、スキルレベルがそれほど高くなくても挑戦しやすい仕事です。

構築・設計の仕事と比べると、運用・保守は案件単価が低めになります。

また、運用・保守はネットワークの急なトラブル対応や深夜帯のシステムアップデートなど24時間365日対応しなければなりません。

リモート案件はほとんどなく、客先常駐でシフト制の場合が多いことが運用・保守の特徴です。

ネットワークの改修作業

『ネットワークの改修作業』は、意外と知られていないフリーランスネットワークエンジニアの仕事内容です。具体的には、次のような案件になります。

出典：求人ボックス

改修作業は、機能追加や現状改善など現行システムよりも使いやすくするための仕事です。そのため、ネットワークエンジニアが携わる一連の仕事を経験しスキルを身につけた人向けの案件になります。

改修作業では、ネットワークシステムをゼロから作り上げることはしません。顧客から要望を聞き必要な箇所を改修するため、設計や構築のスキルが必要です。

合わせて、改修完了後、運用に問題がないかチェックするため運用・保守のスキルや経験も大切になります。

改修作業ではネットワークエンジニアが携わる全工程を行うため、ネットワークに関するマルチなスキルが必要なのです。

ネットワークエンジニアがフリーランスへ独立する3つのメリット

ここからは、ネットワークエンジニアがフリーランスに独立するメリットを、3つにまとめて解説します。

収入の上限がなくなる

収入の上限がなくなる点は、ネットワークエンジニアがフリーランスになるメリットの1つです。

独立すると、自分で仕事を獲得するため、案件ごとに単価の異なる仕事を好きなだけ受けられます。

フリーランスの案件はスキルレベルに応じて単価が高くなるため、自分の努力次第で上限なく収入を上げることが可能です。

一方、会社員のネットワークエンジニアは固定給であり、かつ、会社や方針に従い仕事を行うため、仕事量を自分でコントロールできません。

そのため、会社員の場合は仕事を効率良くさばき作業量を増やしたとしても、ただちに収入アップにはつながらないのです。ただし、昇格スピードが早いことや賞与で優遇されるメリットはあります。

自分の意思や努力で収入を上げられるのは、フリーランスとして働くメリットなのです。

働く時間・場所に融通が効く

ネットワークエンジニアがフリーランスになるメリットの1つに、働く時間と場所に融通が効く点があげられます。

フリーランスの仕事にはフルリモート案件があり、働く時間と場所を自分の都合に合わせて決められるのです。

客先に出向く必要がないため、指定されたオフィスへ向かう時間を有効に使え、公共交通機関を利用するストレスもありません。

しかし、会社員の場合は就業規則に従う必要があります。会社のカレンダーに沿って出社日が決められ、始業と終業時間、働く場所も守らなければなりません。

通勤の時間帯は電車やバスが大変混雑しており、会社に向かうだけでも心身共に疲れるのです。

フリーランスなら、好きな時間と場所で働けるため、自分の生活リズムに合わせた柔軟な働き方ができます。

仕事内容を選べる

仕事内容を選べる点は、ネットワークエンジニアがフリーランスになるメリットの1つです。

フリーランスになると、自分で仕事を受けるため、好きな仕事内容を選べます。作業内容が似た仕事からスキルレベルの高い案件への挑戦も可能です。

一方、会社員は、自分で仕事内容を選べません。上司が部下の仕事を割り振るため、目指すキャリアを積めないこともあります。

目標のキャリアから逸れる仕事を上司に指示されたとしても、こなさなければならないのです。ただ、会社の面談時に自分の目標キャリアを上司に相談することは可能になります。

ネットワークエンジニアが独立すれば、好きな仕事内容をこなせるため、目標のキャリアへ向けてスキルを磨きやすくなるのです。

ネットワークエンジニアがフリーランスへ独立する3つのデメリット

メリットに続き、ここからはネットワークエンジニアがフリーランスに独立するデメリットを3つにまとめて解説します。

毎月の収入にムラが出やすい

毎月の収入にムラが出やすい点は、ネットワークエンジニアがフリーランスになるデメリットの1つです。

フリーランスは自分の好きな仕事を選べるメリットがあるものの、取引先に必ず採用されるわけではありません。

仕事が獲得できなければ収入は得られないのです。また、案件単価は仕事内容やスキルレベルにより異なるため、独立すると毎月の収入が一定になりづらくなります。

一方、会社員は固定給のため、毎月ほぼ一定の収入が得られるのです。安定した収入があれば、住宅費や光熱費など毎月の支払いに困る心配もありませんからね。

ネットワークエンジニアが独立すると、毎月の収入が安定せず固定費や生活費のやりくりが難しくなることがあります。

税金や保険料の負担が大きくなる

ネットワークエンジニアがフリーランスになるデメリットの1つは、税金や保険料の負担が大きくなる点です。

フリーランスには給与所得控除（会社員が給与に応じて一定額を差し引けること）がないうえ、保険料は全額自己負担になります。

控除額（金額を差し引くこと）が少なければ、納税額は高くなります。税金は、収入から控除額を差し引いた金額に対して税率をかけ納税額を計算するからです。

具体的には、年収500万円の会社員とフリーランス（青色申告あり、経費40万円と仮定）の控除額は次のとおり。

※1：500万×20％+44万＝144万円（計算式は国税局の給与所得控除を参考）

上表から、フリーランスが会社員よりも控除額が少ないため、税金の負担が大きくなります。ただし、フリーランスの場合は経費が控除対象です。計上できる経費が多ければ、その分、税金の負担も少なくなります。

また、会社員の場合、保険料の一部を会社が負担しています。独立すると、会社が負担していた分も自分で支払うため、保険料が増えるのです。

ネットワークエンジニアが独立すると、税金と保険料の負担が大きくなることは避けられなくなります。

自身での案件獲得や交渉が必要になる

自身での案件獲得や交渉が必要になる点は、ネットワークエンジニアがフリーランスになるデメリットの1つです。

フリーランスになると、自ら行動を起こさなければ仕事の依頼はないため、自分で案件を獲得しなければなりません。

自分で営業したり知人からの紹介で仕事を得る場合は、単価や納期など自分で交渉をしなければ取引先の都合で決まります。

そのため、フリーランスは自分の不利益にならないよう、取引先との交渉が必要なのです。

しかし、会社員の場合は、上司から指示された仕事を行うだけです。納期に間に合わない場合は、上司や会社が取引先と交渉を行うため、会社員のネットワークエンジニアが自ら行動することはありません。

会社員なら上司や会社が行う交渉事を、フリーランスは自分でこなす必要があるのです。

ネットワークエンジニアがフリーランスへの独立を判断する4つのポイント名

なかには、フリーランスへ独立すべきか判断できない人もいますよね。

そこで、ここからはネットワークエンジニアがフリーランスへの独立を判断するポイントを、4つにまとめて解説します。

独立する目的は明確か

『独立する目的は明確か』は、ネットワークエンジニアがフリーランスへの独立を判断するポイントの1つです。

独立の理由が曖昧な場合は、フリーランスの活動を続けられない可能性があります。フリーランスは、限られた時間の中で仕事をこなしながら、スキルアップをしなければなりません。

人工知能といった新しい技術が次々と出てくるからです。そのため、案件を獲得しやすくするには、最新技術を扱うスキルを身につける必要があります。

たとえば、『スキルを磨き、高収入を得たい』といった明確な目的がなければ努力をし続けるのは難しいです。

単に「現状より収入を上げたい」といった理由ならば、独立しなくとも転職や副業の選択肢もあります。

すぐに会社員へ出戻る可能性もあるため、独立する目的が明確な場合のみフリーランスになることが賢明です。

収入の高さか安定性か

ネットワークエンジニアがフリーランスへの独立を判断するポイントの1つは、『収入の高さか安定性か』です。

収入の高さと安定性とはそれぞれ次のことを指します。

もし、『収入の高さ』を求めるならフリーランス向きです。

先ほど解説したとおり、フリーランスになると自分で仕事を受けるため、高単価の案件を獲得することも可能です。

そのため、会社員と比べて収入は上がりやすくなります。ただ、必ず仕事を獲得できるわけではなく、案件ごとに単価が異なることからも安定した収入は得づらいのです。

一方、会社員であれば問題なく仕事をこなすことで、毎月一定の収入を得られます。固定給のため、退職するまでは安定した収入を見込めるのです。

安定した収入ではなく高収入を得たいなら、フリーランスへの独立がベストな働き方になります。

自己管理は得意か不得意か

『自己管理は得意か不得意か』は、ネットワークエンジニアがフリーランスへの独立を判断するポイントの1つです。

自己管理とは、次のことを指します。

もし、自己管理が得意ならフリーランスが向いています。

フリーランスになると、仕事を計画的に進めるために、自らスケジュール管理を行います。多少の作業遅れを取り戻せるよう余裕を持ったスケジュールを自分で立てるのです。

最適なスケジュールを組んだとしても、体調が悪ければ仕事をこなせません。そのため、十分な睡眠や栄養バランスの取れた食事といった体調への配慮も必要です。

一方、会社員なら、プロジェクトリーダーや上司が仕事のスケジュールを管理します。たとえ、体調不良で作業が遅れたとしても、チーム内で仕事を進めるといったサポートをしてもらえるのです。

自己管理が可能なら、独立後も問題なく仕事をこなせるため、フリーランスに適性があります。

人とのコミュニケーションは得意か不得意か

ネットワークエンジニアがフリーランスへの独立を判断するポイントの1つは、『人とのコミュニケーションは得意か不得意か』です。

人とのコミュニケーションとは、自発的に報告や相談をすることを指します。自らコミュニケーションが取れる人なら、フリーランス向きです。

フリーランスの仕事は、プロジェクトの一部を担当し、チーム単位で作業を進めます。作業の不明点が出た場合に、自ら行動を起こさなければ誰も事態に気が付いてくれません。

自己判断で作業を進めれば、修正作業が増え納期に間に合わない可能性もあるのです。

一方、会社員であれば、上司や先輩と共に仕事を進めます。そのため、自らコミュニケーションを取らずとも、問題点に気が付いた上司や先輩が声をかけてくれるのです。

会社では上司が部下の指導や面倒を見るため、他発的だとしても仕事ができます。

誰かが声をかけてくれるのを待つのではなく、自発的なコミュニケーションが取れる人なら、フリーランスとして活動ができるのです。

フリーランスネットワークエンジニアに欠かせない3つのスキル

最後に、フリーランスネットワークエンジニアに欠かせないスキルを、3つにまとめて紹介します。

マネジメントスキル

フリーランスのネットワークエンジニアには、マネジメントスキルが欠かせません。

フリーランスになると、仕事を効率的に進めるため、スケジュールや経費の管理を行う必要があります。

仕事を計画的にこなすには、作業の段取りを立て、スケジュール通りに進めることが大切です。体調を崩すと作業遅れが起こるため、体調管理も重要になります。

また、仕事以外にも、経費を帳簿へ記載することやミスなく確定申告を行い、正しい納税をしなければなりません。

税金の申告ミスがあれば、税務署から説明を求められ、仕事が止まります。税務署を納得させる説明を行うためにも、領収書の準備に時間と手間がかかるのです。

独立すれば、仕事だけでなくフリーランスとして活動するためのマネジメントスキルが必要になります。

コミュニケーションスキル

フリーランスのネットワークエンジニアに欠かせないスキルの1つは、コミュニケーションスキルです。

独立すると、次の理由からコミュニケーションスキルが必要になります。

フリーランスのネットワークエンジニアは、取引先やプロジェクトメンバーとのコミュニケーションを自発的に行わなければ仕事がスムーズに進みません。

黙々と作業を続けると、取引先は作業の進捗状況を把握できず、仕事がやりづらくなります。円滑に仕事が進まないと判断されれば、契約を更新してもらえません。

フリーランスのネットワークエンジニアとして活動する人は多いため、取引先は別の人を採用しますからね。

また、人脈の形成は、仕事の相談や悩みを打ち明けたり、案件の獲得先を増やすためにも必要です。フリーランスは個人で案件を受けるため、身近に相談相手がいません。

悩みをため込みすぎると、ストレスを感じ精神的に病みやすくなります。加えて、同業者の人脈を作ると、案件を紹介してもらえる可能性があるのです。

知人からの案件紹介であれば、互いの人間性やスキルレベルを知った間柄のため、トラブルが起きにくいメリットがあります。

フリーランスになると、仕事の獲得はもちろん、精神状態が良くなければ、フリーランスの活動を続けられないため、コミュニケーションスキルは大切です。

営業スキル

フリーランスのネットワークエンジニアには、営業スキルも欠かせません。

フリーランスになると、個人で仕事を受けなければなりません。ネットワークエンジニアが案件を獲得する方法は次のとおりです。

特に、知人からの紹介と自ら営業活動を行う際には、営業スキルが必要です。単価や納期を自ら交渉しなければ、取引先の希望に沿った契約になります。

また、営業スキルがなければ、安定的に仕事を得られなくなります。

ただし、フリーランスエンジニア向けエージェントを活用すれば、営業スキルを向上させなくても効率良く案件を獲得しやすくなります。

なかでも、『フリーランスのミカタ』は通常のサイトには掲載されていない15,000以上の非公開案件と高単価な案件を豊富に取り揃えるエージェントサービスのためおすすめです。

具体的には下記のような案件が多く掲載されているため、自ら営業せずとも仕事を中・長期的に獲得できます。

出典：フリーランスのミカタ

また希望年収や稼働時間だけでなく、扱うプログラミング言語などを細かく指定して案件を探せるため、自分にあう仕事を見つけやすいサイト仕様になっています。

ただし、上記のような案件は条件として2〜3年の実務経験が求められるケースが多いです。そのため、応募する際はどれくらいの経験が必要なのかを前もってチェックしておきましょう。

フリーランスのミカタを活用すれば、営業スキルを磨かなくても中・長期的に獲得できる案件が見つかりますよ。

どんな案件が掲載されているか気になる人は、下のボタンから自分にあう案件を探してみてください。

なお、フリーランスのミカタがどんなサービスなのか詳しく知りたい方は、次の記事もあわせて参考にしてください。

→ フリーランスのミカタとは？サービス内容や特徴、メリット・デメリット、口コミも紹介

まとめ

今回は、ネットワークエンジニアのフリーランスになるべきかを、基礎知識や独立を判断するポイントと交えて、解説しました。

ネットワークエンジニアがフリーランスになると、好きな時間と場所で働け、仕事内容も自分で選べます。

理想的な働き方が可能であるものの、自己管理ができなければ計画的に仕事を進められません。また、自分で案件を獲得し続けなければならず、コミュニケーションスキルや時には営業力も重要になります。

そのため、フリーランスに欠かせないスキルを身につけ、独立する目的を明確にしなければ活動を続けることは難しいです。

独立してすぐに会社員へ戻ることのないよう、事前準備を整えてからフリーランスになることが大切になります。