「地方でもフリーランスとして働けるのかな…」
「都会に行く機会もありそうだし、地方でフリーランスは厳しそう…」
フリーランスに独立しようか悩んでいる地方在住者や、これから地方を拠点にフリーランスとして活動予定のエンジニアのなかには、地方でフリーランスとして活動できるのかイメージが湧かない人もいますよね。
そこで、本記事ではフリーランスエンジニアが地方で働くメリット・デメリットを紹介します。また、フリーランスエンジニアが地方で稼ぐコツも紹介するので、ぜひ参考にしてください。
地方在住者でもフリーランスエンジニアとして活動できる
結論、地方でもフリーランスエンジニアは活動できます。
フリーランスエンジニアが受けられる仕事には、自宅で働けるリモート案件も多いため、地方へ移住しても自宅で稼げます。
さらに、最近では地方へ移住する人が増加しており、2021年6月の地方移住者は昨年同月比で4倍に増えました。
これは感染症の流行もあり、テレワークが普及した影響で地方への移住を検討している人が増加しているからです。
つまり、地方で働くフリーランスエンジニアが増えていると考えられます。上記から、フリーランスエンジニアは地方で活躍するのも可能といえるのです。
フリーランスエンジニアが地方で働くメリット
ここからは、フリーランスエンジニアが地方で働くメリットを、口コミも交えて紹介します。
- メリット1:都心と比べて家賃が低い
- メリット2:都会特有のストレスが少なく快適に働ける
- メリット3:地方の企業から重宝されやすい メリット4:育児や介護と仕事を両立しやすい
メリット1:都心と比べて家賃が低い
都心と比べ地方の家賃は安いため、フリーランスエンジニアは支出をおさえられます。
都道府県名 | 1LDKの平均家賃 |
---|---|
東京都 | 19.12万円 |
大阪府 | 9.66万円 |
北海道 | 6.22万円 |
青森県 | 5.86万円 |
香川県 | 5.19万円 |
徳島県 | 5.08万円 |
引用:全国47都道府県の家賃相場ランキングと家賃相場マップを公開!!
上の表から、地方の家賃は東京都といった都心の半分以下なのがわかります。
仮に月60万円を稼いでいた場合、東京に住んでいると平均家賃を差し引いた約40万円が手元に残ります。一方、徳島県に住んでいた場合だと約55万円が手元に残るのです。
このように都心に比べ地方は家賃が安く、より多くのお金を手元に残せます。
そのため、地方で活動した方が経費を抑えられ、フリーランスエンジニアはその分多くのお金を手元に残せるのです。
メリット2:都会特有のストレスが少なく快適に働ける
地方では都心で感じるストレスが少なく、フリーランスエンジニアが快適に働けます。
地方は都心のように人が過度に集中していないため、周りに人が多くてストレスを感じることはほとんどありません。
都道府県名 | 令和2年時点の人口 |
---|---|
東京都 | 約1404万人 |
大阪府 | 約883万人 |
北海道 | 約552万人 |
青森県 | 約123万人 |
香川県 | 約95万人 |
徳島県 | 約72万人 |
引用:総務省統計局
フリーランスエンジニアが都心の会社へ出勤するとき、前方から来る歩行者を避けて歩き、満員電車に揺られながら移動します。このような環境にストレスを感じてしまい、朝から憂鬱な気分になる人もいるのではないでしょうか。
地方ではこのような環境になりにくいため、ストレスを溜め込まず仕事に集中できます。そのため、良い品質を提供しやすくなるのです。
他にも物価が少ないことで経費を抑えられるため、資金不足によるお金の心配も少なくなりますよ。
メリット3:地方の企業から重宝されやすい
スキルのあるフリーランスエンジニアが地方へ移住すると、地方の企業から重宝されるメリットもあります。
これは、都心と比べ地方は求められるスキルレベルが低くなっているからです。プログラミングスクールで学んだ技術でも、案件を獲得しやすくなります。
求められるスキルレベルが低い理由としては、ITを使いこなせる人が企業にいないことが挙げられます。
仕事柄、地方の中小企業の経営者と会話をする機会が多々あるのですが、その会話を通じてある課題を感じるようになりました。それは、ITの理解や活用に向けた取り組みに積極性が見られないということです。「経営者が以前にIT活用に関心を示し投資をしたが失敗に終わり、以降はITへの投資に難色を示すようになった」といった話をよく聞くのです。
引用:第1回 ITに投資したが使いこなせなかった – 日経クロステックActive
そのため、知識や経験のあるフリーランスエンジニアが地方へ移住して営業活動すれば、案件を手っ取り早く獲得できるのです。
このようにスキルのあるフリーランスエンジニアは、地方の企業から重宝されやすくなります。
メリット4:育児や介護と仕事を両立しやすい
子どもの育児や親の介護など、事情があって地方にいないといけない方でも、仕事と両立しながら働けます。
これは、フリーランスは時間や場所にとらわれない、自由な働き方ができるからです。
「地方在住者でもフリーランスエンジニアとして活動できる」で解説したとおり、フリーランスエンジニアはリモート案件を受注して自宅で仕事ができます。また、週3日の勤務や短時間勤務が会社員と比べて簡単に取れます。
そのため、空いた時間を作りやすく、その間に家事の手伝いや介護の両立が可能です。
フリーランスエンジニアが地方で働くデメリット
フリーランスエンジニアが地方で働くことには、メリットだけでなくデメリットもあります。
フリーランスエンジニアが地方で働くデメリットは次の3つです。
- デメリット1:案件が少なく単価も低い
- デメリット2:交通の便が悪く移動に時間がかかる
- デメリット3:居心地の悪い地方もある
デメリット1:案件が少なく単価も低い
都心と比べて、地方は案件の数や単価が少なくなってしまいます。
これは上場したIT企業が東京に集中しているため、相対的に地方での案件の数や単価が少なくなるからです。
一例として全国各地の案件を取りそろえる「PE-BANK」では、中国地方や九州地方など地方によって0件から100件までの案件掲載がありました。(左図)一方、東京都では1,000件以上の案件が掲載されています。(右図)
出典:PE-BANK
また案件の単価についても、平均月収40~60万円の地方に対し、東京都は平均月60~90万円と20万円以上も案件が高くなっており、月100万を超える案件もありました。
出典:PE-BANK
地方は案件が少ないので理想的なものが見つけにくくなり、自ら足を運んで仕事を取りにいかなければなりません。
住んでいる地方の案件が無いこともあるため、フリーランスエージェントに頼る働き方では案件を獲得しにくいことに注意しましょう。
デメリット2:交通の便が悪く移動に時間がかかる
地方はバスや電車が少なく、移動に時間がかかってしまいます。
そのため、フリーランスエンジニアが現場で働く案件を受注したときに、家で過ごす時間を十分に確保できません。
一例として、JR中央線(東京~八王子)の電車は通勤ラッシュ時だと、およそ5分以内に1本の電車があります。一方、青森県の津軽鉄道では、1時間に1本の頻度でしか電車が来ません。
また寝坊して乗り遅れてしまうと、次の電車に乗るのに30分以上かかってしまいます。そのため、時間の管理はしっかりと行わないといけません。
田舎になると車を持っていないと移動が難しくなるため、移住先の交通機関は良く調べておきましょう。
デメリット3:居心地の悪い地方もある
田舎になると昔ながらの独特な雰囲気があり、居心地が悪く感じてしまう可能性があります。
田舎では人の少なさから隣人との接触が頻繁にあり、周りの人間関係が濃厚になります。
そのため周りと違う人を排斥する、うわさが速いスピードで広まるといった傾向があるのです。
特に家で仕事することが多いフリーランスエンジニアは、フリーランスの働き方が浸透していない点と相まって、居づらいと感じてしまうかもしれません。
田舎に実家がある方は、地方にあるマンションへの移住を検討するのも一つの手です。
フリーランスエンジニアが地方で稼ぐ5つのコツ
ここまで解説したとおり、地方でもフリーランスエンジニアとして働くのは可能です。しかし「本当に稼げるのか不安…」と感じている方もいますよね。
そこで、ここからはフリーランスエンジニアが地方で稼ぐ5つのコツを紹介します。
- 1.現場で開発経験を積んでおく
- 2.複数のスキルを持っておく
- 3.自分から動いて案件を貰いに行く
- 4.地方向けのフリーランスエージェントを利用する
- 5.リモート案件を獲得してから地方へ移住する
1.現場で開発経験を積んでおく
若いうちから現場で開発実績を積んでおくと、地方で稼ぎやすくなります。
なぜなら会社員として入社した場合は、先輩が一緒になってサポートしてくれるからです。そのためわからないことをどんどん質問できたり、作業効率が高まるアドバイスを貰ったりして成長できます。
一方、未経験からフリーランスエンジニアになると、わからないことがあっても質問できる人が周りにいません。
また、20代のうちからフリーランスエンジニアになると、年収の大幅アップを狙えます。そのため、まずは会社員として務めてから、3年後に独立するといいですよ。
なお、30代以降でもフリーランスエンジニアとして活動している方は多くいます。フリーランス協会が発表した「フリーランス白書2022」によると、フリーランスとして活動している人のうち、30代以上は9割を超えています。
30代以降にフリーランスエンジニアに独立するのも決して遅くはないのです。
このように会社員で経験を積んでからフリーランスエンジニアになれば、挫折することなく稼げます。
2.複数のスキルを持っておく
地方では一つの分野のスキルに優れているより、複数のスキルを持っている人の方が好まれやすいです。
具体的には下記のスキルを持っていると、取引先から重宝されるフリーランスエンジニアになれます。
- システム開発
- Web制作
- 動画制作
- マーケター
「メリット3:地方の企業から重宝されやすい」で解説したとおり、地方ではITの活用が遅れているため、現場で最新の技術を使う場面はほとんどありません。そのため、どんなに優れた知識を持っていても、地方では活用できない可能性も起こりえるのです。
さらにエンジニアが東京へ集中しているために、地方で働く人が少なく様々な分野で人手不足になっています。
そのため、フリーランスエンジニアが上記のスキルを幅広く持っていると、取引先から重宝されて稼げますよ。
3.自分から動いて案件を貰いに行く
地方では、自ら案件を貰いに行く方法で案件を獲得した方が稼げます。
「デメリット1:案件が少なく単価も低い」で解説したとおり、地方は案件が少ないです。そのため、エージェントから仕事を紹介してもらう働き方だと、案件を獲得できません。
具体的には、Twitter・ブログで情報発信してオファーを貰う、直接経営者に合って案件を貰う方法があります。これらの方法は直接案件を貰うので、マージンが発生しないのも魅力です。
このように、自分で営業活動して仕事を貰う方法は、地方で稼ぐために重要となってきます。
4.地方向けのフリーランスエージェントを利用する
地方向けのフリーランスエージェントを利用すると、案件を獲得しやすくなります。
フリーランスエージェントは、担当者が案件探しを代わりにやってくれるからです。自分で営業活動するのが苦手な方でも、案件を獲得できるメリットもあります。
地方向けのフリーランスエージェントは「PE-BANK」がおすすめです。
PE-BANKは全国各地の案件を取り揃えており、充実した福利厚生や確定申告のサポートが充実していますよ。
地方によって、案件数は0件から100件と異なります。将来的に移住を考えている方は、エージェントサービスをチェックして、案件数は多いか確認しておきましょう。
5.リモート案件を獲得してから地方へ移住する
東京でリモート案件を獲得すれば、そのまま地方で仕事できるようになります。
フリーランスエンジニアはリモート案件で自宅でも働けることを、「地方在住者でもフリーランスエンジニアとして活動できる」で解説しました。
そのため、都心向けのエージェントサービスでリモート案件を獲得すれば、仕事を探す手間を省いて地方で暮らせるようになります。
他にも東京には案件が多い点や、安い家賃や物価を支払いながら高単価の報酬を貰える点など様々なメリットがありますよ。
エージェントサービスを利用して、フルリモート案件を探そうと考えている方は、「フリーランスのミカタ」がおすすめです。
フリーランスのミカタは、通常のサイトには掲載されていない15,000以上の非公開案件と高単価なフルリモート案件を豊富に取り揃える府向けの案件サイトです。
具体的には下記のような案件が多く掲載されているため、収入が不安定といわれるフリーランスエンジニアでも、中・長期的に安定した収入を獲得できます。
- 週5日(7時間/日、140〜180時間/月)
- リモートワーク
- 50〜80万円の月収
フリーランスのミカタに掲載している案件例
また希望年収や稼働時間だけでなく、扱うプログラミング言語などを細かく指定して案件を探せるため、自分にあう仕事を見つけやすいサイト仕様になっています。
ただし、上記のような案件は条件として2〜3年の実務経験が求められるケースが多いです。そのため、応募する際はどれくらいの経験が必要なのかを前もってチェックしておきましょう。
フリーランスのミカタを活用すれば、中・長期的に安定した収入を獲得できる案件が見つかりますよ。
どんな案件が掲載されているか気になる人は、下のボタンから自分にあう案件を探してみてください。
まとめ
今回はフリーランスエンジニアの地方での実態について解説してきました。
地方ではあまり稼げないというイメージが強いかもしれませんが、実際に地方で働いて「良かった!」というフリーランスエンジニアはたくさんいます。
しかし地方で働く場合は仕事の見つけ方や稼ぐコツが都心とは違っているため、よく知っておかないと地方に移住して後悔してしまいますよ。
フリーランスエンジニアは20代のうちから独立すれば稼げるため、地方での働き方に魅力を感じる方は今から準備をしておきましょう。