フリーランスエンジニアの単価相場を言語/職種別に徹底解説

「フリーランスエンジニアの単価はどれくらいなんだろう?」
「取引先はどんな基準で単価を決めるの?」

フリーランスエンジニアへ独立したい気持ちはあるものの、実際にどのくらい稼げるのか気になる人は多いですよね。

実際の単価を知らないまま独立すれば、希望通りの収入が得られず「独立しなければよかった…」と後悔しかねません。

そこで、今回は次のトピック別にフリーランスエンジニアの単価相場を紹介します。

取引先が単価を決める基準やフリーランスエンジニアが単価を上げるコツも紹介するので、ぜひ参考にしてください。

【言語別】フリーランスエンジニアの単価相場

Webサービス開発に利用される以下のプログラミング言語をピックアップし、フリーランスエンジニアの単価相場を紹介します。

Java 60~90万円
PHP 60~80万円
Python 60~90万円
C# 60~90万円
GO言語 60~100万円

なお今回は、フリーランスエンジニア向けのエージェントサービス「フリーランスのミカタ」へ掲載されている案件単価に基づいた相場です。

ただし、スキルレベルや実績により、契約時に提示される単価は個人で異なるため、あくまでも目安としてご参考ください。

Java

Java言語を用いた案件単価は60~90万円が相場です。

他のプログラミング言語に比べ、Java言語は習得難易度が高いため、単価が高い傾向にあります。習得難易度が高いのは、他の言語と比べJavaは文法やコード記載のルールが多いからです。

また、JavaはWebアプリやWebサービスの開発に利用されるため、需要が高い言語でもあります。経験やスキルが豊富なエンジニアでないと仕様にあう開発が難しい点から自ずと単価が高くなるのです。

PHP

PHP言語を用いた案件単価は、60~80万円が相場です。

PHP言語は、世界中のWebサイト開発で使われるため、単価が高い傾向にあります。次のデータは、2012年~2023年でWebサイト開発に使われたプログラミング言語を示したものです。

出典:W3Techs

10年以上もの間、Webサイトの80%ほどがPHPで作られていることがわかります。

PHPはWebサイトに特化した言語であり、構文や文法がシンプルです。そのうえ、フレームワーク(Web開発をするうえで共通に必要な情報をあらかじめまとめた枠組み)が豊富なため、扱いやすい特徴もあります。

ただ、一方でPHPを扱うエンジニアが少ないという現実もあります。

日経クロステックが、2021年に扱っているプログラミング言語の調査をWebアンケート形式で実施しました。

455人の回答者のうち、PHPを扱っているのは46人で全体の約10%ほどです。

出典:プログラミング言語利用実態調査2021

このように、PHPには需要がある一方で扱う人材が少ないため、単価相場が高いのです。

Python

Python言語を用いた案件単価は、60~90万円が相場です。

Python言語は、需要が高いため、単価が高くなります。2021年12月にレバテックが調査したPythonの求人倍率は53.1%であり、前年の同月と比べて44.3%案件が増えている結果が得られました。

出典:レバテック

また、Python言語は人工知能といった最新技術の開発で使われます。人工知能の開発は今後も発展が予想されるため、ますます求人数は増える可能性があるのです。

このように、Python言語には需要があるため、案件単価が高くなります。

C#

C#言語を用いた案件単価は、60~90万円が相場です。

他のプログラミング言語と比べ、C#言語は習得難易度が高いため、単価が高くなります。

C#は膨大なデータ量を迅速に処理しスムーズに動作できる特徴があるため、高画質化が進むゲーム開発には欠かせないのです。

ファミ通ゲーム白書2022によると、スマホやパソコンで行うオンラインゲームの需要が世界的に高まり、今後も続くと予想されています。

ただ、C#はJavaと文法が良く似た特徴があるため、構文の作り方が複雑であり習得するのが難しい言語です。

このことから、C#を用いたゲーム開発を行うには豊富なスキルや経験が求められるため、案件単価が高くなります。

GO言語

GO言語を用いた案件単価は、60~100万円が相場です。

GO言語はドローンのように需要がある分野の開発で扱うため、単価が高くなります。

インプレス総合研究所の調査によると、ドローンビジネスの市場規模は2027年まで毎年増加すると予想されています。農業や災害地で利用できるドローンの実用化が促進されるため、需要が高いのです。

なかでも、GO言語の『Gobot』というフレームワークを利用すれば、ネットワークを通じて複数のデバイスと通信が可能になります。

そのため、GO言語を用いて遠隔操作したり、感知した情報を別のデバイスに送信する開発が頻繁に行われています。このような技術は人が足を踏み入れられない場所で有効です。

このように、GO言語を使った開発には需要があるため、単価相場が高くなります。

なお、次の記事ではフリーランスエンジニアにおすすめの稼げるプログラミング言語を紹介しているので、よければ参考にしてください。

【2021年最新】フリーランスエンジニアの稼げる言語5選!メリット・デメリットも紹介

【職種別】フリーランスエンジニアの単価相場

ここからは、人気が高くリモート案件も多い職種をピックアップし、フリーランスエンジニアの単価相場を紹介します。

プログラマー 40~70万円
システムエンジニア 50~80万円
Webエンジニア 50~80万円
ネットワークエンジニア 60~90万円
セキュリティエンジニア 60~100万円

今回は、フリーランスエンジニア向けのエージェントサービス「フリーランスのミカタ」へ掲載されている案件単価に基づいた相場です。

ただし、スキルレベルや実績により、契約時に提示される単価は個人で異なるため、あくまでも目安としてご参考ください。

プログラマー

プログラマーの案件単価は、40~70万円が相場です。

プログラムの構築や正常に作動するのかテストをするなど、仕事内容が限られる点から他のエンジニア職に比べてプログラマーの単価は低い傾向にあります。

システム開発を行う場合、プログラマーは、実装(仕様書に沿ってプログラムをする)と単体テスト(プログラム作成後に行う最初のテスト)を行います。

プログラマーの担当以外の工程は、全てシステムエンジニアがこなすのです。

開発工程のうちプログラマーが担当する仕事内容は限定されるため、他のエンジニア職よりも案件単価が低めになります。

システムエンジニア

システムエンジニアの案件単価は、50~80万円が相場です。

システムエンジニアは、DX(Digital Transformation)推進の流れにより需要があるため、案件単価が高い傾向にあります。DXとは、デジタル化により社会や生活を変えることを指すことばです。

これまでアナログで行っていた作業をデジタルにすると、業務効率や正確性が上がります。手作業が無くなるため、作業時間の短縮ができ、ヒューマンエラーも無くなるのです。

そのため、さまざまな業種でDX化を進める動きがあります。企業がDX化を進めるには、システムエンジニアによるシステムの設計が不可欠です。

このことから、システムエンジニアの仕事に需要があるため、案件単価が高くなります。

Webエンジニア

Webエンジニアの案件単価は、50~80万円が相場です。

Webエンジニアは、人材が減り需要があるため、単価相場は高い傾向にあります。Webエンジニアは、WebサイトやWebアプリケーション開発が主な仕事です。

最近は、病院や飲食店の予約をWeb経由で行うことが多くなりました。利用者がいる一方で、これまでWebエンジニアで働いていた人がIoTやAIといった先端技術を扱う仕事にシフトしているため、Webエンジニアは減少傾向です。

出典:IT人材需給に関する調査(概要)、経済産業省

画像のReスキル率とは、Webエンジニアといった従来型のITサービスからIoTやAIのような先端技術を扱う仕事へ転換した人の割合です。

2016年から年々、従来型から先端技術を扱う仕事へ転換した人が増えています。このような背景から、Webエンジニアの人材が減った結果、需要が高まっているのです。

ネットワークエンジニア

ネットワークエンジニアの案件単価は、60~90万円が相場です。

ネットワークエンジニアには、需要があるため、案件単価が高くなります。ネットワークエンジニアが必要とされるのは、IoT(Internet of Things)の開発やネットワーク環境を安定させる仕事です。IoTとは、さまざまなモノをインターネットにつなぐことを指すことばです。

IT専門調査会社IDC Japan 株式会社によると、IoT市場の2021年~2026年の成長率は9.1%であると予測されています。

今後も生活に関わるモノをネットワークにつなぎ、遠隔や音声で操作することで生活をますます便利にする開発が続くのです。

ただ、ネットワーク環境が安定していなければ運用できません。このように、IoT開発に関わる業務でネットワークエンジニアへ需要があるのです。

セキュリティエンジニア

セキュリティエンジニアの案件単価は、60~100万円が相場です。

セキュリティエンジニアは、高度なスキルが必要な職業のため、案件単価は高くなります。

セキュリティエンジニアは、あらゆるサイバー攻撃からシステムや情報を守らなければなりません。個人情報や企業秘密を漏洩すると信用や経済的にも損失が大きいです。

とはいえ、ハッカーは次々と新しい攻撃手法で情報を窃取します。そのため、常に新しい手法の攻撃に対応するためには、スキルレベルを磨き続ける必要があるのです。

このような背景から、セキュリティエンジニアは高度なスキルが必要になります。

フリーランスエンジニアの単価が決まる3つの基準

ここまで、フリーランスエンジニアの単価相場を紹介しましたが、実際に取引先からはどのくらいの単価が提示されるのか気になりますよね。

いまよりどのくらい収入が上がるのかを知ると、独立を決める判断材料の1つになります。

そこで、ここではフリーランスエンジニアの単価が決まる3つの基準を解説します。

スキルレベルの高さ

フリーランスエンジニアは、スキルレベルが高いほど単価が高くなる可能性があります。というのも、取引先はスケジュール通りに仕事を進めたいからです。

取引先が募集する仕事はプロジェクトの一部であり、スケジュール通りに仕事を進めないと次の工程で迷惑をかけます。

そのため、スキルレベルの高いフリーランスエンジニアには高単価を支払っても仕事を依頼したいのです。

スキルレベルが高ければ作業の修正が少なく期待以上のレベルで仕事ができます。このことから、取引先が決めた納期までに仕事が終わる可能性が高いのです。

つまり、スキルレベルが高いほど、取引先に提示される単価が高くなります。

実績の豊富さ

実績がどのくらいあるのかも、フリーランスエンジニアの単価を決める基準の1つです。フリーランスエンジニアは、実績が多いほど取引先の信頼を得られます。

これまでの実績を取引先に提示することで、『仕事を計画的に進められるのか』や『こなしてきた作業レベル』がわかりますからね。

つまり実務経験が多いほど、どの現場でも取引先からの信頼を得て仕事を任せられた人と判断できるのです。

これまでの仕事を問題なくこなしてきた実績から、取引先が期待する作業をできると信用され、単価を高めに提示してくれます。

実績が豊富なほど、確実に仕事をこなすことの証明になるのです。

やりとりの円滑さ

フリーランスエンジニアの単価を決める基準に、やりとりの円滑さがあります。

仕事の疑問点や作業関係の連絡を自分から積極的に行うフリーランスエンジニアは、高い単価で契約できるのです。

取引先は作業の進捗状況や問題点を把握できるため、効率的に仕事を進められますからね。たとえば、仕事の疑問点が出た際に「まあ、これでいいだろう!」と自己判断で作業を進めてしまうと、修正が膨大になることがあります。

修正作業が終わらず納期に遅れてしまうと、取引先のスケジュールが遅れるのです。そうならないためには、疑問点や不明点を取引先に相談し、指示を仰ぐ必要があります。

このように、円滑にコミュニケーションが取れると取引先も適切な対応が取れるため、高い単価を提示されやすくなるのです。

フリーランスエンジニアが単価を上げる3つのコツ

ここまで読み進めて自分の獲得できる案件単価がわかっても、高単価の案件を獲得できるとは限りません。

独立するなら、案件単価を上げてフリーランスエンジニアとして活躍し続けたいと感じますよね。

そこで、フリーランスエンジニアが単価を上げる3つのコツを解説します。

知人から案件を紹介してもらう

フリーランスエンジニアは知人から仕事を紹介してもらうと案件単価が上がりやすくなります。

知人から仕事をもらうと人間関係を崩したくないため、途中で作業を投げ出したりしません。逆に、期待以上の仕事をしようという心理が働きます。丁寧な作業で仕事を行い、納期に間に合わせるために計画的に行うのです。

そのため、継続的に案件をもらいやすく、次の仕事を紹介してもらう際に単価を上げてもらえる可能性があります。

知人から案件を紹介してもらうと、お互いにスキルレベルや人間性が分かった間柄のため、案件や単価のミスマッチが少なく双方に仕事がしやすいといったメリットもあるのです。

最新技術を扱うスキルを身につける

フリーランスエンジニアの仕事は、最新技術に携わる案件に需要があり、単価も高いのです。そのため、次のようなIT業界の最新技術を扱うスキルを身につけると高単価の案件を獲得しやすくなります。

  • AIで使われる機械学習
  • IoTで利用されるモノとネットワークとつなぐスキル
  • DXで求められるシステム設計のスキル
  • クラウド上のセキュリティ対策

ただし、IT業界は技術の移り変わりが早いため、常に最新技術の動向をキャッチアップする必要があるのです。

このように、IT業界の最新技術を扱うスキルを身につけ続けると、獲得できる単価は上がりやすくなります。

フリーランス向けのエージェントを活用する

フリーランスエンジニア向けエージェントを活用すると、高単価の案件を中・長期的に獲得しやすくなります。

エージェントの担当者は、自分の希望に沿う案件を見つけだし、継続的に仕事を得られるように取引先に交渉をしてくれるのです。

合わせて、案件を獲得しやすくするために履歴書の書き方や面接のアドバイスも行います。

とはいえ、フリーランス向けエージェントは数多くあるため、どのサイトが自分にあうのかわからない人もいますよね。

案件の単価や仕事内容などはエージェントサービスごとに異なるため、詳細を確認せずに選ぶと後悔しかねません。

そこで、おすすめなのが『フリーランスのミカタ』です。

出典:フリーランスのミカタ

フリーランスのミカタは、通常のサイトには掲載されていない15,000以上の非公開案件と高単価な案件を豊富に取り揃えるエージェントサービスです。

具体的には下記のような案件が多く掲載されているため、収入が不安定といわれるフリーランスでも、中・長期的に安定した収入を獲得できます。

  • 週5日(7時間/日、140〜180時間/月)
  • リモートワーク
  • 50〜80万円の月収

フリーランスのミカタに掲載している案件例

また希望年収や稼働時間だけでなく、扱うプログラミング言語などを細かく指定して案件を探せるため、自分にあう仕事を見つけやすいサイト仕様になっています。

ただし、上記のような案件は条件として2〜3年の実務経験が求められるケースが多いです。そのため、応募する際はどれくらいの経験が必要なのかを前もってチェックしておきましょう。

フリーランスのミカタを活用すれば、中・長期的に獲得できる案件が見つかりますよ。

どんな案件が掲載されているか気になる人は、下のボタンから自分にあう案件を探してみてください。

公式サイトで詳細を見る

なお、フリーランスのミカタがどんなサービスなのか詳しく知りたい方は、次の記事もあわせて参考にしてください。

→ フリーランスのミカタとは?サービス内容や特徴、メリット・デメリット、口コミも紹介

まとめ

今回は、言語と職種別にフリーランスエンジニアの単価相場を、取引先が単価を決める基準と合わせて解説しました。

フリーランスエンジニアの単価相場は、60~80万円/月の案件が多いです。なかでも、GO言語やセキュリティエンジニアといった最新技術を扱う言語や職種の単価相場が高いことが分かりました。

実際に、案件を獲得し取引先に提示される単価は、スキルレベルや実績などにより異なります。自分の獲得できる単価がわかっても、高単価な案件を獲得できるとは限りませんね。

案件単価を上げるには、最新技術を扱うスキルを身につけるなど、日々のスキルアップは欠かせません。

まずは、自分が獲得できる案件単価を把握し、キャリアプランを考えることが大切です。