インフラエンジニアにはさまざまな資格があります。
これから資格を取りたいと考えているあなたは、
「インフラエンジニアに資格って必要なの?」
「インフラエンジニアの資格ってどうゆうものがあるの?」
「インフラエンジニアの資格の勉強ってどうやるの?」
とわからないことが多く、苦労していませんか?
インフラエンジニアは求められる知識やスキルが多く、やらなければいけないことがたくさんあるんですよね。
あなた自身のスキルを証明しにくいため、資格を取得するのが一番の証明になります。
そこで今回は、インフラエンジニアに資格は必要なのか?資格を取得するメリット・デメリットを解説した上で、おすすめの資格を国家資格とベンダー資格別に紹介。
また、資格を取得する上でのおすすめ学習方法も解説していますので、ぜひ参考にしてください。
インフラエンジニアとは?
インフラエンジニアとはITインフラ基盤の設計、構築、運用、メンテナンスなどを行うエンジニアです。
ITインフラとは、ネットワークやサーバーのことを言います。
ネットワークやサーバーという言葉は知っていても、実際にどんな業務を行っているのか見えにくいのがインフラエンジニアでもあります。
インフラエンジニアは裏方仕事ではありますが、ITインフラの基盤を作っているので無くてはならない存在ですね。
インフラエンジニアについてもっと理解を深めたい人は、こちらをご覧になって下さい
→ 【完全ガイド】インフラエンジニアとは?仕事内容や年収、将来性、必要なスキルも紹介
インフラエンジニアの仕事内容
インフラエンジニアの仕事内容は、ネットワークやサーバーの設計、構築、運用、保守などを行います。
ネットワークやサーバーの設計・構築を行いつつ確実なセキュリティ対策を行い運用保守をしているんですよ。
単にインターネット接続するだけではなく、機器の種類やケーブルの数も考慮してどの回線を使用しネットワークを構築するのか最善の方法で設計しています。
サーバーでも同様に、目的に合ったサーバーを選び運用し適したソフトをインストールするなど、要望に合わせて行っているんですよ。
したがってインフラエンジニアの仕事は、多くの経験やスキルが必要なんです。
経験の少ない若手のエンジニアは、ベテランエンジニアと一緒に業務を行いしっかりとスキルを身に着けていくことが大切ですよ。
インフラエンジニアの必要なスキル
インフラエンジニアの必要なスキルは、ネットワーク、サーバー、コミュニケーション能力です。
インフラエンジニアにとってネットワークとサーバーの知識・スキルは必須となります。
なぜなら、ITインフラの基盤がサーバーとネットワークだからです。
ネットワークとサーバーともに幅広い知識とスキルが求められます。
またネットワーク、サーバーともに直結する資格もあるので、学びながらスキルを身に着けられますよ。
さらに、コミュニケーション能力も大切なスキルです。
インフラエンジニアはクライアントの要望に合ったインフラの基盤を構築していくので、コミュニケーション能力がないとスムーズに業務が進まないからです。
要望を聞き取る力や作りあげたインフラ基盤を十分な説明とともに提案する力が求められます。
インフラエンジニアに資格は必要?
結論からお伝えすると、インフラエンジニアに必要な資格はありません。なので資格を持っていなくても、お仕事することは可能ですね。
なぜなら、インフラエンジニアに必要なサーバーやネットワークのスキルと知識があれば良いからです。
ですが、インフラエンジニアには多くの資格があり、あなたがお仕事をする上で有利になる資格もあるんですよね。
したがって必要かどうかでいうと、なくてもいいといった結論になりますが、あるかないかでいうと、あったほうがいいとも言えるということです。
資格を取得するメリット・デメリット
一般的に資格を取る場合メリットのことはたくさん思い浮かべますが、デメリットに関してはあまり深くは考えないことの方が多いのではないのでしょうか?
もちろん資格は持ってないよりは持っていた方が良いですよね。
しかし、インフラエンジニアの資格取得にはデメリットと感じることもありますので、少しデメリットのことにも目を向けてみましょう。
あなたが早いうちに知りたかったとならないように資格を取得するメリット・デメリットを解説しておきます。
2つのメリット
インフラエンジニアの資格取得するメリットは、
- スキル・知識レベルの証明になる
- 現場で重宝される
です。
資格を取得することは、あなたのスキルや知識を証明することにもなるんです。難易度が高い資格であればよりアピールできますよね。
あなたの希望するお仕事で有利になる資格は取得するのがおすすめです。
また、あなたが資格を取得していることで、クライアントからすると安心して仕事を任せられるケースもあります。
難易度の高いプロジェクトも任されやすくなり、スキルもどんどん上達して行く可能性があるんですね。
2つのデメリット
一方でインフラエンジニアの資格取得するデメリットは、
- 資格に有効期限が設けられているものもある
- 長期的な勉強時間の確保、受験料にも考慮しなければならない
です。
資格って一度取得してしまえば一生ものというイメージがありませんか?
しかし、インフラエンジニアの製品に関わる資格には有効期限が設けられているんです。
資格にもよりますが、取得日から3年間もしくは5年間が有効となる場合が多いんですね。
資格を維持するには有効期限が切れる前に再び認定試験を受ける必要があるんですよ。
つまり、1度資格を取得しても一定期間ごとに再認定を受けなければ、失効してしまうんですね。
なので、資格を維持するのは長期的な勉強時間の確保が必要となるんですよ。
さらに受験料も毎回数千円から数万円かかりますので、受験料にも考慮しなければなりません。
ですが、資格を持っているメリットは大きいので、資格を維持することはメリットとデメリットを両方合わせ持っていると言えるでしょう。
国家資格とベンダー資格の違い
資格を持っているとお仕事をする上で有利になるなら、資格を取ってみようかなと思いますよね?
そこで、どの資格があなたにとって有利となるのか順に見ていきましょう。
まずインフラエンジニアの資格には、国家資格とベンダー資格があります。
違いは以下の通りです。
国家資格 | ベンダー資格 | |
実施する機関 | 国 | 企業 |
有効期限 | なし | あり |
試験内容 | ITインフラに関する基礎~応用・専門的なスキル・知識 | 企業の製品に関するスキル・知識 |
上記の表を見れば分かる通り、国家資格とベンダー資格の試験内容は、全く違いましたね。
国家資格は幅広い知識が必要とされますが、なんと言っても社会的な信頼度が高いです。
一方ベンダー資格は製品に関する知識なので、即戦力として活躍できますよ。
インフラエンジニアにおすすめの国家資格
インフラエンジニアにおすすめの国家資格は、
- ITパスポート
- 情報処理技術者試験
- データベーススペシャリスト(DB)
- ネットワークスペシャリスト(NW)
です。
それぞれ詳しく解説していきますね。
ITパスポート
ITパスポートとは、ITの基礎的な知識を証明できる資格です。
合格率は50%前後。毎月数回試験が行われています。選択式の試験です。
最初に取得をおすすめする資格なんですよ。
情報処理技術者試験
情報処理技術者試験とは、高度IT人材となるために必要な基本的知識・技能、実践的な活用能力を証明できる資格です。
合格率は50%前後。年に2回試験が行われています。選択式の試験です。
ITエンジニアの登竜門とされている資格なんですよ。
データベーススペシャリスト(DB)
データベーススペシャリストとは、企業の膨大データを管理しパフォーマンスの高いデータベースシステムを構築するインフラ系のエンジニアに最適な資格です。
合格率は15%前後。年に1回試験が行われています。選択式と記述式の試験です。
専門性も難易度も高いとされ、合格するのは非常に難しい資格なんですよ。
ネットワークスペシャリスト(NW)
ネットワークスペシャリストとは、目的に合わせたネットワークを構築するインフラ系のエンジニアに最適な資格です。
合格率は15%前後。年に1回試験が行われています。選択式と記述式の試験です。
こちらも専門性も難易度も高いとされ、合格するのは非常に難しい資格なんですよ。
インフラエンジニアにおすすめのベンダー資格
インフラエンジニアにおすすめのベンダー資格は、
- AWS認定試験
- Linux技術者認定試験(レベル1~3)
- シスコ技術者認定試験(CCNA、CCNP、CCIE)
- ORACLE MASTER
です。
詳しく紹介していきます。
AWS認定試験
AWS認定試験では、Amazon社が主催するAWS クラウドに関する知識、スキル、ノウハウを問われる試験です。
アマゾン・ウェブ・サービス(AWS)は、世界で広く採用されているクラウドプラットフォームなんですよ。
AWSを導入する企業が増加し、AWS関連知識やスキルの必要性が急速に高まっているんですね。
AWS認定試験は、レベル、専門、役割別に11種類あります。
Linux技術者認定試験(レベル1~3)
Linux技術者認定試験では、Linuxシステムの構築・運用に関わる知識を問われる試験です。
Linuxはサーバー管理やWebアプリケーションの開発環境など幅広い業務で使われているOSなんですよ。
Linuxには国際基準の試験(LPIC)と、日本国内向けの試験(LinuC)があります。
グローバルに活躍したいあなたにはLPICをおすすめしますよ。
Linux技術者認定試験は、LPIC、LinuCともにレベル別で3種類あります。
シスコ技術者認定試験
シスコ技術者認定試験では、シスコシステムズ製品に関する必要不可欠な知識とスキルを問われる試験です。
シスコシステムズは世界最大手のネットワーク機器メーカーなので、主力商品であるCiscoルータ、Catalystスイッチに関する技術力を証明できるのはメリットですね。
また国際基準の認定試験なので、グローバルに活躍できますよ。
シスコ技術者認定試験は、レベル別に4種類あります。
ORACLE MASTER
ORACLE MASTERでは、日本オラクル社が運用するOracle Database シリーズを扱う技術力を証明する資格です。
ORACLE製品はデータベース管理ソフトウェア市場において高いシェアを占めてるんですよ。
国内トップシェアのデータベースを扱える技術を証明できるメリットがありますね。
ORACLE MASTERは、レベル別に4種類あります。
インフラエンジニアの資格学習方法
あなたにって有利になる資格が見つかったら、次に勉強方法を知りたくなりますよね?
これから勉強方法を4つ紹介しますので、あなたにとって最適の学習方法を見つけて下さいね。
インフラエンジニアの学習方法には、
- 本で学習する
- Webサイトで学習する
- ITスクールで学習する
- 実際に手を動かして学習する
があります。
それぞれ詳しく解説していきますね。
本で学習する
自分のペースで、時間や場所に縛られることなく学びたいあなたにおすすめします。
さまざまなレベルの書籍が出版されているので、あなたの学びたいレベルに合わせて学習を進められますよ。
最近では電子書籍でも出版されているので、一度電子書籍も検索してみると良いでしょう。
本の場合は持ち運びやスペースの問題が出てきてしまいますが、電子書籍ならスキマ時間でも学習を進めやすいですよ。
しかし、独学の場合は一度躓いてしまうと挫折してしまう場合もあります。
身近にわからないところを聞ける人がいると学習がスムーズに進むでしょう。
Webサイトで学習する
自分のペースで、パソコンを使って学習したいあなたにおすすめします。
Webサイトでは、資格の学習サイト(Ping-t)、わからないところを質問するとエンジニアから回答をしてもらえるサイト(teratail)、動画学習サイト(Azureオンライントレーニング)などありますよ。
ユーザー登録をするとサイトの一部を無料で使え、有料登録をすると全てを使えるサイトがほとんどです。
独学で学習をするとどうしてもわからないところを解決していくことが難しいんですよね。
ですが、teratailのようなQ&Aサイトを利用することで、わからないところを解決できるんですよ。
効率的に学習を進められますね。
ITスクールで学習する
わからないところをすぐに解決したい、独りで勉強するのは不安だし苦手というあなたには、ITスクールに通うことをおすすめします。
資格取得を目指すITスクールがあるので、効率的に勉強ができますよ。
例えば、KENスクールやSAK(システム アーキテクチュア ナレッジ)が資格取得におすすめのITスクールですが、スクールに通うには20万円くらいかかるので、予算と相談して決めて下さいね。
実際に手を動かして学習する
勉強が少し苦手、本よりも実践の技術からの方が覚えやすいあなたには、実際に手を動かして学ぶ方法をおすすめます。
- ネットワーク(エミュレータ)
- サーバー(Linuxサーバー)
の2つ紹介しますね。
ネットワークの学習には、シスコの実機を動かすのが理想的なんです。
ですが、実機を操作するのは難しいので、エミュレータというソフトを使ってスイッチやルーターを動作できますよ。
ネットワークのエミュレータには、パケットトレーサーやGNS3があります。サーバーでは、Linuxサーバーを構築することをおすすめしますよ。
ソフトをダウンロードすると、仮想的なサーバーを構築できるので学習に役立ちますね。
しかも、エミュレータもLinuxサーバーも無料でソフトをダウンロードできます。とってもお得に学習できますよ。
まとめ
インフラエンジニアにとって資格は必要不可欠なものではありません。しかしながら、あるならあったほうがいいよねというものです。
資格を取得することであなたの能力をクライアントや企業にアピールもできます。
インフラエンジニアの資格には、国家資格とベンダー資格の2種類があり、それぞれメリット・デメリットが存在します。ですので、予めどんなメリットがあるのか?理解してから資格の勉強を進めるといいでしょう。
資格取得には、学習サイトでの勉強のほかに、スクールや学校に通ったり、独学でやる方法など様々です。
資格を取得するのであれば、あなたに合う学習方法を見つけて学習をしてみてくださいね。