「システムエンジニアがフリーランスへ独立するのって実際どうなんだろう?」
「会社員よりもフリーランスの方が稼げるのかな?」
フリーランスに興味はあるものの、独立しようか悩んでいるシステムエンジニアは多いですよね。
働き方や年収など、会社員とフリーランスとの違いがあいまいなまま独立しては、後悔しかねません。
そこで、この記事では会社員システムエンジニアがフリーランスに独立するメリットを、デメリットも交えて紹介します。会社員のシステムエンジニアがフリーランスへの独立を判断するポイントも紹介するので、ぜひ参考にしてください。
会社員システムエンジニア(SE)はフリーランスへ独立すべきか
会社員時代よりも大きな収入を得たいシステムエンジニアは、フリーランスへの独立がおすすめです。
会社員エンジニアがフリーランスへ独立すると、上限なく収入を得られたり、好きな時間に好きな場所で働けたりと様々なメリットがあります。
ただし、大きな収入を得るためには技術力を高めたり、新しい言語を身に着けたりとスキルアップが欠かせません。また、自由に働けるからこそ自己管理も必要です。
さらにフリーランスへ独立すると、収入の安定性を失ったり、営業や経理作業などシステムエンジニアの業務以外にも気を配らなければいけなかったりといったデメリットもあります。
そのため、上昇志向のある人はフリーランスが向いていると言えるでしょう。
システムエンジニア(SE)がフリーランスへ独立する3つのメリット
ここからは、会社員のシステムエンジニアがフリーランスに独立するメリットを、3つにまとめて紹介します。
収入の上限がなくなる
収入の上限がない点は、フリーランスへ独立するメリットの1つです。
会社員システムエンジニアは雇用されている各企業の規定によって給料の上限が定められています。高度なスキルや豊富な実務経験をどれだけ身につけても、一定の水準で給料は頭打ちとなるでしょう。
実際のところ、「求人ボックス」で公開されている会社員システムエンジニアの平均年収は525万円となっています。
しかし、フリーランスに独立すると給料として定められることがないため、収入に上限もありません。「レバテックフリーランス」に公開されているフリーランスシステムエンジニアの案件の中には、様々な単価が提示されており、最高単価では170万円のものもあります。
フリーランスになると単価の高い案件を自身で自由に選ぶことができるため、会社員時代よりも高い収入を得やすいです。
このように、フリーランスへ独立すると収入に上限がなくなる点が大きなメリットとなります。
働く時間・場所に融通が効く
働く時間・場所に融通が効く点も、フリーランスへ独立するメリットの1つです。
会社員システムエンジニアは会社や常駐先など、定められた場所と時間で業務をしなければいけません。リモートワークを実施している会社もありますが、自宅限定の場合や時間も管理される場合が多いです。
しかしフリーランスへ独立すると、どこで、何時から何時まで仕事をするか、すべて自身で自由に決められます。平日の日中に外出したり、夜中に集中して作業することも可能です。急用ができた場合でも、スケジュールを調整して予定を変更することができるでしょう。
このように、フリーランスは働く時間・場所に融通が効く点がメリットと言えます。
仕事内容を選べる
仕事内容が選べる点も、フリーランスへ独立するメリットの1つです。
一般的に、会社員システムエンジニアは雇用されている各企業で決められた業務しかできません。1つの案件のなかで役割分担された工程を担当したり、クライントが同じ業界ばかりだったりします。また、一緒に働く人や環境も常に同じになるでしょう。
しかし、フリーランスは決められた業務をこなす必要はなく、自身で自由に仕事内容を選ぶことが可能です。
フリーランスシステムエンジニアの案件例を次の表にまとめました。
案件名 | 仕事内容 |
---|---|
【Java/一部リモート】Webシステム構築支援の求人・案件 | Javaを用いたWebシステム構築支援に携わっていただきます。 現行手作業の運用をデジタル化するためのWebシステムを構築。アジャイルに近い開発手法となります。 |
【VB.NET】医事会計システム開発支援の求人・案件 | 医事会計向けのシステム開発支援に携わっていただきます。詳細設計から検証までの工程をご担当いただきます。 |
【C#】社内システム更改の求人・案件 | ・C#を用いたSAPの再構築に携わっていただきます。 ・主に下記作業をご担当いただきます。 -基本設計 -詳細設計 -実装 |
このように、フリーランスシステムエンジニアの求人案件は様々であり、自身の経験やスキルに合わせて選べます。
また、自身のスキルを生かして幅広い仕事をすることも可能です。例えば、自身が書けるプログラミング言語を活用すれば、SEの業務以外にコーディングなどの仕事もできるでしょう。
そのため、会社員システムエンジニアよりも様々な経験を積むことができるというメリットがあります。
システムエンジニア(SE)がフリーランスへ独立する3つのデメリット
メリットに続き、ここからはシステムエンジニアがフリーランスに独立するデメリットを、3つにまとめて紹介します。
毎月の収入にムラが出やすい
フリーランスシステムエンジニアは毎月の収入にムラが出やすいという点がデメリットの1つです。
会社員は業務の内容や量に関わらず、給料を毎月安定して得られます。
一方、フリーランスシステムエンジニアは、請け負う仕事内容や自身の仕事量によって収入が変動しやすいです。実際に、フリーランス求人案件の単価は幅広くなっています。
毎月同じ単価の案件を安定して受けるのは難しいことからも、収入は安定しづらいでしょう。
前述したように、フリーランスへ独立すると収入に上限がありませんが、安定しないという点もおさえておきたいです。
税金や保険料の負担が大きくなる
税金や保険料の負担が大きくなるという点も、フリーランスへ独立するデメリットの1つです。
会社員は給料から支払う保険料が会社と折半です。しかし、フリーランスは全額自身で支払います。
同じ年収の会社員とフリーランスが支払う保険料を次の表で比較しました。
年収500万の場合 | 保険料 |
---|---|
フリーランス | 425,200円(国民保険) |
会社員 | 246,000円(健康保険) |
参考:個人事業主シミュレーション、税金・保険料シミュレーション
また、会社員が加入する健康保険は家族を扶養に入れることができます。
しかし、フリーランスの加入する国民保険は家族を扶養に入れる事ができません。そのため家族の保険料も支払う必要があり、保険料の負担が大きくなります。
自身での案件獲得や交渉が必要になる
自身での案件獲得や交渉が必要になる点もフリーランスになるデメリットの1つです。
会社員は会社、もしくは会社の営業チームが仕事を獲得してくれるため、システムエンジニアは案件獲得や交渉をする必要はありません。
システムエンジニアがクライアントと対話する場合もありますが、プロジェクトの打ち合わせがほとんどであり、案件獲得のために営業することは少ないでしょう。
しかし、フリーランスは自身で案件を獲得しなければいけません。システムエンジニアの業務だけではなく、営業も必要となります。
どれだけ高い技術力や豊富な経験をもっていても、営業ができなければ案件を獲得できないため、収入を得られません。
自身で営業をしなければいけない点はフリーランスへ独立するデメリットと言えます。
システムエンジニア(SE)がフリーランスへの独立を判断する4つのポイント
なかには、フリーランスへ独立すべきか判断できない人もいますよね。
そこで、ここからは会社員システムエンジニアがフリーランスへの独立を判断するポイントを、4つにまとめて紹介します。
独立する目的は明確か
独立する目的が明確かどうかは、フリーランスへの独立を判断する重要なポイントです。
独立する目的が曖昧だと、独立後に後悔してしまいかねません。例えば次のようなケースが挙げられます。
独立前のイメージ | 独立後に後悔するケース |
---|---|
独立さえすれば収入が上がると思っていた。 | 営業が上手くいかなくて案件が獲得できず、収入が大幅に減った。 |
フリーランスになれば手取り額が増えると思っていた。 | 保険料の支払いや税金が思っていたよりも高かった。 |
様々な仕事を自由に選び、経験を積めると思った。 | 新しい案件を獲得できず、同じような仕事ばかりすることになってしまった。 |
このように、漠然としたイメージで独立してしまうと後悔することになります。
そのため、独立する前に目的や目標を明確にして、達成するために必要なことを準備しておくことが重要です。
一方で、転職や副業という選択をすることでも、自身の目的や目標を達成できる場合もあります。転職や副業であれば会社員のメリットを生かしつつ、新しい仕事ができたり、収入を挙げられたりすることも可能です。
独立するか悩んでいる人は、転職や副業などの可能性も考えつつ、自身の独立する目的を明確にすると良いでしょう。
収入の高さか安定性か
収入の高さと安定性のどちらを選択するかは、独立を判断する上で重要なポイントです。
会社員とフリーランスの収入は次のように分けることができます。
収入の高さ | 収入の安定性 | |
---|---|---|
フリーランス | ◯ | ✕ |
会社員 | ✕ | ◯ |
上記表を簡単に言うと、収入の安定性を求めるなら会社員、高い収入を求めるならフリーランスということです。
前述したように、フリーランスは月の最高単価で170万円を得られる案件もあります。そのため、より高い収入を目指したい場合は独立も視野に入れると良いでしょう。
ただし、高い収入を得るためには営業や高い技術力、豊富な実務経験など様々なスキルは必要になります。
自身の現在のスキルではどのくらいの収入が得られるのか、綿密にシュミレーションしてみると良いでしょう。
自己管理は得意か不得意か
独立を判断する上では、自己管理が得意か得意かも重要なポイントです。
フリーランスは自身の仕事量が収入に直結します。そのため、体調を崩して働けなくなってしまうと収入がゼロになります。一方、会社員であれば体調を崩して仕事ができない間も一定の収入は保証されます。
また、フリーランスになると自身で確定申告をして税金を支払わなければいけません。細かい作業をおろそかにしてしまうと、思いもよらないうちに脱税になってしまったり、経費が全く認められず手取り額が少なくなってしまったりする恐れもあります。
この点も会社員であれば、自身で確定申告をする必要はないため、業務に集中ができるでしょう。
このように、フリーランスへ独立するためには、自己管理ができている必要があります。
とはいえ、分刻みのスケジュール管理が必須というわけではなく、重要な手続きや仕事の進捗管理、規則正しい日常生活を自身で管理することができれば問題ありません。
これらが自己管理ができる方はフリーランスも検討すると良いでしょう。また、余裕のある方は業務以外の手続きやスケジュール管理を他の人に任せるという方法もあります。
人とのコミュニケーションは得意か不得意か
独立する上では人とのコミュニケーションが得意か不得意かも大きなポイントとなります。
フリーランスは案件獲得や大きな案件を進める場面において、クライアントや協業する自身以外のフリーランスの人とのコミュニケーションが必須です。特に初めて会話する人が多くなります。
そのため、コミュニケーションが不得意だと、仕事を取れなかったりクライアントや他のメンバーと円滑に仕事をすることができず、結果的に収入が減ることにも繋がります。
どれだけ高い技術力があってもコミュニケーションに問題があると仕事ができなくなるでしょう。
会社員であればお互いのことを理解している上司や部下とともに仕事をするため、コミュニケーションが不得意でも業務をすることができます。
独立を検討している場合は、コミュニケーションに問題がないか検討すると良いでしょう。
なお、会社員のうちに副業で外部の人と仕事をしてみると、自身のコミュニケーションスキルを把握しやすいです。
フリーランスのシステムエンジニア(SE)に欠かせない3つのスキル
ここからは、フリーランスのシステムエンジニアに欠かせないスキルを、3つにまとめて紹介します。
マネジメントスキル
フリーランスシステムエンジニアにはマネジメントスキルが欠かせません。具体的には次のスキルです。
- プロジェクト全体の進捗管理
- 上流工程の判断能力
- 下請けエンジニアの進捗管理と品質担保
システムエンジニアはプロジェクト全体のリーダーを担当したり、上流工程を担当することが多くなります。
そのため、全体の進捗管理や下請けエンジニアの進捗・品質管理などが必要です。また、システム開発における企画や要件定義、設計、見積もりなど上流工程における判断、意思決定も欠かせません。
単純にコーディングが正確で速いといったスキルのみではフリーランスのシステムエンジニアとして生計を立てていくことは難しいでしょう。
これらマネジメントスキルを身につけるためには、経験が必要です。独立前に、システムエンジニアとしてマネジメント経験を積んでおくことをお勧めします。
コミュニケーションスキル
フリーランスシステムエンジニアに必要なスキルとして、コミュニケーションスキルも挙げられます。コミュニケーションスキルは次の場面で必要です。
- クライアントとの打ち合わせ、交渉
- 下請けエンジニアとのコミュニケーション
前述したように、システムエンジニアはプロジェクト全体のリーダーや上流工程を担う事が多いため、人とコミュニケーションを取る機会が多いです。
そのため、コミュニケーションが円滑にできないと案件が進まなくなったり、クライアントが望む結果に繋がらなくなったりしてしまいます。
例えば、コミュニケーション不足によって打ち合わせで齟齬が生まれてしまい、クライアントが求めている内容と自身で進めている内容がズレてしまうでしょう。
正確で円滑なコミュニケーションスキルはフリーランスシステムエンジニアに欠かせないスキルと言えます。
営業スキル
営業スキルもフリーランスシステムエンジニアには欠かせません。
本記事で紹介している通り、営業スキルはフリーランスの収入に直結します。営業ができないと仕事を取れないため、収入も得られません。
会社員時代に、高い技術力によって高年収を得ていた人が、営業ができないことからフリーランスになると収入がゼロになることも珍しくないでしょう。
営業スキルは全フリーランスに欠かせないスキルです。
とはいえ、会社員からフリーランスになると誰もが必ず営業で苦戦します。独立してすぐに仕事を獲得できる人は少ないでしょう。
そこで、独立してすぐ仕事を獲得する手段の1つとして「フリーランスのミカタ」をお勧めします。
出典:フリーランスのミカタ
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なお、次の記事ではフリーランスのミカタの詳しい特徴やメリット・デメリットも紹介しているのでよければ参考にしてください
→ フリーランスのミカタとは?サービス内容や特徴、メリット・デメリット、口コミも紹介
まとめ
フリーランスシステムエンジニアのメリットデメリットは次のとおりです。
メリット | デメリット |
---|---|
・収入の上限がなくなる ・働く時間・場所に融通が効く ・仕事内容を選べる |
・毎月の収入にムラが出やすい ・税金や保険料の負担が大きくなる ・自身での案件獲得や交渉が必要になる |
またフリーランスシステムエンジニアとして独立するためには様々なスキルが必要です。