情報技術が発達して個人や企業によるデータが集められ、大規模なデータを扱えるようになりました。
データサイエンティストはそんなデータを分析して、商品の傾向をつかみ取り、企業の発展に貢献する重要な職業になっています。
しかしそんなデータサイエンティストですが、ネットで検索してみると「つらいからやめとけ」という声やサイトが多くヒットします。
「データサイエンティストはやめた方がいいの?」
「データサイエンティストはなぜやめとけと言われるの?」
「データサイエンティストになりたいならどんなことをすればいいの?」
今回は上記のような悩みを持つ人に向けて、データサイエンティストはやめとくべき5つの理由を解説します。
具体的な内容は以下の通りです。
- 【結論】データサイエンティストやめとけは全員に当てはまるわけではない
- データサイエンティストはやめとけと言われる5つの理由
- データサイエンティストはやめとけという体験談
- それでもデータサイエンティストを目指したいならやるべきこと3選
この記事を読めばデータサイエンティストのきつさを理解して、自分がデータサイエンティストになれるのかの判断材料になりますよ。
【結論】データサイエンティストやめとけは全員に当てはまるわけではない
データサイエンティストは、全員がやめるべきというわけではありません。
なぜなら向き不向きが強く、データを分析するのが好きな人や地道な作業が苦にならない人であればデータサイエンティストになっても続けられるからです。
逆に分析や地道な作業が苦手な人は、やめておくべきというわけですね。
また職場の環境によってデータサイエンティストがつらいかどうかも変わってきます。
データサイエンティストは現在不足しており、十分な人材が足りていないために、熟知していない企業も少なくありません。
そのためデータサイエンティストに求めるイメージが本来と異なり、ブラック環境になってしまうんですね。
データサイエンティストはやめとけと言われる5つの理由
では、なぜ不向きな人にはやめるべきか紹介していきます。
データサイエンティストはやめとけと言われる理由は以下の通りです。
- 1.複数のタスクをこなさないといけない
- 2.デスクワークが中心である
- 3.ミスしないように慎重に仕事していかないといけない
- 4.相手に過大な期待を持たれやすい
- 5.数学などの知識が必要で、文系だと厳しい
それぞれどのような辛さがあるのか詳しく解説しますね。
1.複数のタスクをこなさないといけない
先ほども解説した通り、データサイエンティストは深刻な人手不足になっている企業が多く存在しています。
そのため一人に割り振られる仕事の量がとても多くなってしまうんですね。
データサイエンティストの仕事内容は、顧客情報、商品の購入頻度などのデータが莫大に保存されているビッグデータを分析するのがメインです。
他にも分析するためのプロジェクトを立ち上げたり、得られた分析結果をもとに業務内容を評価したり改善したりするのもデータサイエンティストが担当します。
ところがこれら一連の作業を人材が足りないために、一人ですべて担当しなければいけないことが多く、きついと感じる人が多いようです。
2.デスクワークが中心である
他にも分析する際のデータを収集する作業や、分析ができるように整理する作業もデータサイエンティストの仕事内容になります。
これらの仕事はほとんどデスクワークといっていいでしょう。そのため地道な作業をコツコツと頑張る集中力が必要になります。
一人で黙々と作業をするため、日によっては全く人と会話をしないこともあり得るんですね。
また分析は上手くいかないことが多く、常にプログラムエラーなどと闘いながら納得のいく分析ができるまで頑張らなくてはいけません。
何日も成果が得られず、心が折れてしまう人も少なくないんですね。
3.ミスしないように慎重に仕事していかないといけない
データ分析には、何桁もの細かい数字を取り扱う場面が多くあります。ゆえにミスが無いように細心の注意を払って作業していかなくてはなりません。
データサイエンティストは企業の発展に向けて、顧客や商品などの傾向を分析する非常に重要なポジションについています。
もし誤った数字を分析してしまうと、本来とは異なる結果が得られてしまい、上手く分析ができなくなってしまうんですね。
企業の将来を担う部分を担当しているために、常にプレッシャーを感じてつらいと感じてしまうエンジニアも多くいます。
4.相手に過大な期待を持たれやすい
データ分析はすぐにいい結果が得られる事は無く、また100%精度の良い分析は作れません。
しかし企業によってはデータサイエンティストをよく知らない場合があり、過度に期待を抱かれてしまうんですよね。
「データサイエンティストならすぐにデータ分析ができる!」
「データサイエンティストなら100%精度の良いデータ分析をしてくれる!」
特にデータサイエンティストを雇い始めた企業はこのような期待を持ちやすくなってしまいます。
このような期待を持ってしまうために、データサイエンティストは焦燥感にかられやすくなってしまうんですね。
また想像していたイメージと違う結果が返ってくることで、無茶な要求や叱責が多く辛く感じてしまう人もいるでしょう。
5.数学などの知識が必要で、文系だと厳しい
文系からデータサイエンティストになるのはかなり厳しい道のりになります。
データサイエンティストは、プログラミングできる論理的思考力ももちろん必要なのですが、統計学など数学の知識も必要になってくるんですね。
確立や統計、微分積分、行列、回帰分析などの深い知識が必要になり、これらは大学でならうものばかりです。
またIT業界の専門用語なども必要で、次々と新しい用語が生まれてくるので常に勉強を怠らずやっていかなければならないのも大変ですよ。
データサイエンティストはやめとけという体験談
実際にデータサイエンティストとして働いている人は、どのように感じているのでしょうか?
ここでは体験談の中から特につらいという話を2つ紹介します。
- 1.周りの人間関係にストレスを感じてしまう…
- 2.未経験だと覚える量が凄く多い!
それぞれデータサイエンティストになろうとしている人にとって、何がつらいのか詳しく解説しますね。
1.周りの人間関係にストレスを感じてしまう…
こちらの動画はデータサイエンティストになった人がやめたいと思う瞬間を4つ取り上げている動画です。
その内容は、依頼された人から無茶な要求をされたり、双方の人から板挟みにされたりと人間関係で疲れてしまう事が多いと説明されています。
基本的には、人間関係で仕事が疲れてしまう事はどの職場でも付きものです。
ですがデータサイエンティストについては、まわりからのイメージが本来と異なってしまうのも合わさってより顕著になってしまうようですね。
もしデータサイエンティストをよく理解していない職場で働いてしまうと、仕事をしていくのがとても嫌になってしまいます。
2.未経験だと覚える量が凄く多い!
続いてはこちらのツイート。内容に書いてある通り、データサイエンティストを未経験から目指すのはとても難しいことです。
ツイートした本人によると、データサイエンティストに必要なスキルを、6か月という短期間で身に着けられた人はほとんどいません。
それもそのはずで、Pythonなどのプログラミング言語や線形代数などの知識を知っておかないと、育成するのは難しいようですね。
未経験からデータサイエンティストになろうと考えたら、企業で研修を受けながらプログラミング言語や数学も勉強しないといけません。
それだけ未経験からデータサイエンティストになるのは大変なことだということがわかりますね。
それでもデータサイエンティストを目指したいならやるべきこと3選
ここまで未経験や文系がデータサイエンティストになるのはやめておくべきと解説してきました。
ですが、それでも「やっぱりデータサイエンティストになりたい!」と感じたなら、どのような対策をすればいいのでしょうか?
ここではデータサイエンティストになりたい人がやるべき3つのポイントを紹介します。
- 1.IT知識を身に着ける
- 2.PythonやR言語などのプログラミング言語を学ぶ
- 3.コミュニケーションスキルを身に着ける
重要なのは早い段階で始めることです。それぞれ詳しく解説しますね。
1.IT知識を身に着ける
仕事上で働くうえでIT知識は欠かせません。IT知識を身に着けないと仕事をこなせなくなってしまいます。
例えばデータを収集するWebサイトのネットワークやセキュリティ、ヒアリングでクライアントの疑問点を解決するために、IT知識を使う場面が出てくるんですね。
これまでのIT知識はもちろん、日々新たな専門用語などが生まれているので、日ごろからの勉強は欠かせません。
IT知識を深めるには、基本情報技術者試験の資格取得にチャレンジしたり、ネットで最新のニュースなどをみることで身についていきますよ。
また分析して企業がどうすればいいのか提案する仕事であるので、マネジメントスキルも必要です。
マネジメントスキルは実際に働いて身に着けるようなスキルで、若いうちから経験を積むのが大事になります。
2.PythonやR言語などのプログラミング言語を学ぶ
データ分析には機械学習などの実装が求められるので、実装するためのPythonやR言語などのプログラミング言語が必須になってきます。
ですがプログラミング言語を覚えようにも、簡単に身につくものではないんですよね。
どのようにプログラムコードを書けばいいのかわからず「プログラミング言語で何が実現できるか、いまいちわからない…」と感じて、モチベーションが続かない原因になってしまいます。
もしプログラミング言語を学びたいなら、以下の参考書で独学するのがおすすめですよ。
これらの参考書は、データ分析でよく使われている言語だけに絞ってあり、初めてプログラミングを学ぶ人でもわかるような内容になっています。
とくにPythonはシンプルにコードが書けるので、購入に迷ったらまずはPythonから学習していくといいでしょう。
3.コミュニケーションスキルを身に着ける
データサイエンティストはデスクワークが中心ですが、実はコミュニケーションを取る機会も多いんですよね。
例えばヒアリングの時にお客様から何が問題なのかを見つけ出し、満足のいく改善案を話したり、出来上がった分析結果を納得のいくような説明をしたりする際に必要になってきます。
コミュニケーションスキルを身に着けるには、相手にわかりやすく伝えることを意識しましょう。
例えばわからない事を質問する時、「この作業がわかりません」ではなく、どこの部分がわからないのかを聞いた方が相手にとっても答えやすいですよね。
また教える側は、話を簡潔にまとめるなど工夫しながら説明すると、相手にわかりやすく伝えられます。
学生時代の頃から、アルバイトして社会経験を積んだりサークルでリーダーシップを取ったりするのも大事ですよ。
まとめ
今回はデータサイエンティストのやめとくべき理由について解説してきました。
データサイエンティストは他のエンジニア職と比べても、高度なスキルを必要とするので文系が目指すのはとても厳しい道のりです。
またスキルを身に着けている人でも、データサイエンティストを熟知していない職場で働くときついと感じてしまい、仕事に対する熱心も消えてしまうでしょう。
データサイエンティストになりたいなら、スキルを身に着けて熟知している分析専門のコンサルなどに就職するのがおすすめですよ。
やめとけと言っている人は、過酷な環境下で働いている可能性が高く、データサイエンティストはやめるべき職業というわけではありません。
むしろデータサイエンティストをよく理解している企業で働けると、データサイエンティストの仕事が楽しいと感じるようになるんですね。