近年、急成長を遂げているIT企業。
そんなIT企業の将来の期待性が高まる中、一方でプログラマーの仕事はきつい、ブラック企業が多いという言葉もよく耳にします。
では、プログラマーの仕事がきついと言われる原因はどんなものでしょうか?
「プログラマーってなんできついって言われてるの?」
「どの職業も大変なものじゃないの?」
「文系でもプログラマーになれるの?」
おそらくこの記事に訪れたあなたはこんな悩みを考えていることでしょう。
実はプログラマーにはきついと言われる要因がたくさんあるんですね。
この記事ではプログラマーの仕事がきついと言われる理由と文系はプログラマーになれるのか、プログラマーの限界はいつ頃なのかを解説していきます。
対処法なども載せてありますので、IT企業のプログラマーの実態を知り、精神がやられることなく働けるための参考にしてみてください。
プログラマーの仕事がきついと言われる理由8つ
プログラマーの仕事はなぜきついと言われるのかですが、主に次の8つが原因といえるでしょう。
- 仕事内容が難しすぎる
- 仕様変更が頻繁に起きる
- デバッグ作業が非常に大変
- 納期前になると残業、徹夜、休日出勤が増える
- 人間関係、社内環境が悪い
- 資格取得やスキルアップのために毎日勉強
- 給料が割に合わない
- 開発したシステムが炎上を起こしてしまう
他の職業にも言えるメジャーなものから、プログラマーならではの大変なところもありますね。それぞれ詳しく見ていきましょう
仕事内容が難しすぎる
プログラマーの仕事は主にプログラミングがメインになってきますが、簡単に身につくものではありません。
アンケートに回答いただいた298名のうち「プログラミング学習」をしたことのある240名を対象に「挫折」や「行き詰まり」を感じたことはありますか?と質問したところ、約9割にあたる87.5%が挫折を経験していることがわかりました。
引用元:https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000003.000047683.html
プログラミングで挫折を感じた学習者はなんと8割を超えています。
プログラミング学習をするときに、
- わからない時に質問できる人が周りにいなかった
- 参考書を買ってもわからない事だらけだった
- 環境構築でつまづいてやめてしまった
- 出来なくてモチベーションがなくなった
などといった理由から投げ出してしまう人が多いんですね。
現在は情報系、工学系の大学やプログラミングスクールのような学べる場所は多く、会社でも研修で未経験から学べるところは増加してきました。
ですが途中で挫折してしまう人も少なくなく、続けている人でもあまり理解できてない人が多数いるのが現状です。
プログラマーという仕事内容がどれだけ難しいのかがよくわかりますね。
仕様変更が頻繁に起きる
プログラマーはシステムエンジニア(SE)が設計したシステム設計書をもとにプログラミングしていきます。
設計書にはシステムの機能の内容や納期などを載せていますが、仕様が突然変わることがあるんです。
クライアントからこの部分を改善してほしい、この機能を追加してほしいというような要望が来て仕様変更することが頻繁にあります。
納期がいきなり変わり、仕事に追われる日々になることもあるんですね。
仕様変更が起きてしまうと全体の進み具合に遅れが発生し品質にも影響が出てしまうため、要件定義の段階で不明点を無くすことが大事でしょう。
渡された設計書に疑問があればSEに聞くのもいいですね。
デバッグ作業が非常に大変
デバッグ作業とはプログラムにエラーがないかチェックして修正する作業です。
プログラマーの仕事で一番大変だと言われるのがデバッグ作業であり、エラーを探して対処するのが難しいんですね。
特に複数の機能をつなげたことによるエラーや、変更をした機能に影響される機能の部分で起きるエラーは、思いもよらない場所で起こるために進行が難航します。
場合によっては残業や徹夜の日々になったりしますね。
環境構築の際にもサーバーエラーを起こしたりと、プログラマーは日々エラーと戦っている職業といえるでしょう。
エラーが対処できなくて諦めてしまう人もいるようです。
エラーが出てわからない時は、すぐに人に聞くなどをして対処するのがいいでしょう。
納期前になると残業、徹夜、休日出勤が増える
プロジェクトには納期があり、厳守しなくてはなりません。
なので進みが遅れていた場合、納期に間に合わせるために残業や徹夜で仕事時間が増えたり、休日出勤が増えたりします。
そうでなくても、クライアントからの要求や納期変更により納期直前で忙しくなる場合もありますね。
納期が近くなると行われる作業がデバッグ作業です。
この作業で思いもよらないエラーが起きる可能性も十分にありえるため、場合によっては納期に間に合わせるように残業時間が増えるというわけなんですね。
技術職なので、プログラミングスキルがないと時間内に終われないこともあります。
就職した最初の内はまだわからないことも多いので、自主的に学習してスキルアップを目指すといいですね。
また企業によっては残業が当たり前の、いわゆるブラック企業も多く存在し、残業時間が月80時間以上を超える会社も少なくありません。
ほとんど残業が無く定時で帰れる会社もあるので、そのような会社に就けるといいですね。
人間関係、社内環境が悪い
人間には優しい人や常識のある人もいればそうでない人もいますし、自分に合う合わないのもあるため企業によっては雰囲気の悪い場所もあるでしょう。
会社によっては社内のいじめや上司のパワハラが蔓延しているところもあるのが現状です。
プログラマーもコミュニケーションを取ることや、チームワークをしていくことも多いので、どうしても苦手だなと感じる人と関わることもあります。
一緒になった時に関係を壊すことが無いように、お互いの意見を聞いて上手くコミュニケーションを取っていくのが大切ですね。
また社内環境については納期というのもあり、納期直前の社内環境は険しくなります。
特に仕様変更などで進行が遅れている場合はより一層ピリピリした雰囲気になりますね。
資格取得やスキルアップのために毎日勉強
IT業界では新しい技術が次々と登場するため、プログラマーは日々学習して新しい技術を取り込む必要が出てきます。
例えば、プログラミング言語やフレームワークなどがありますね。
プログラミングスキルを身に着ければより優秀なプログラマーとなって、様々なプロジェクトにも担当できます。
年収アップが図れるのも魅力的ですね。
しかし先ほど解説した通り、プログラミング学習はほとんどの人が挫折を感じるほど難しいものです。
プログラマーになる前だけでなく、入社後もひたすらプログラミング学習することになるんですね。
そのうえ資格の取得やフレームワークの学習もしていくので、休日でも学習しなければならない日もあるでしょう。
給料が割に合わない
仕事内容はとても難しく、日ごろの学習によるスキルアップも必要になるため、プログラマーの年収は高そうなイメージがありますよね。
しかし実際の平均年収は400万程度と少ないんです。
簡単な仕事しか任されないプログラマーやブラック企業で働くプログラマーも存在していて、年収が200万しかない人もいるのが実態なんですね。
システムエンジニアやプロジェクトマネージャーになれば年収アップは見込めますが、その分IT知識のスキルは必要になりハードワークにもなるでしょう。
特に納期前になると残業が増えるので決まった自由時間がとりたい方にはおすすめはできない職業といえますね。
開発したシステムで炎上を起こしてしまう
長い月日を経て完成されたシステムが炎上を起こしてしまうとどうなってしまうのでしょうか。
システムが炎上した場合はそれを対処するべく工程が増えます。
原因を突き止め、対処するための方法を考え出さないといけないのですが、これが簡単にできるわけでもなくスケジュールが圧迫してしまいます。
早急に対処する必要があるので徹夜になることも多いでしょう。
炎上はシステム設計書が良いものであれば回避できます。
なぜなら設計書が良いものではないと仕様変更が発生しやすく、テスト工程にとれる時間が少なくなるので、品質の悪いシステムが出来上がるからなんですね。
炎上しないためにもプログラマーはしっかりと設計書を吟味し、良いシステムを作る責任感が重要です。
文系の人はプログラマーになるのはきつい?
プログラマーの仕事のきつさについて解説してきました。
プログラミングする仕事はすぐに理解できるものではなく、挫折者が後を絶たないというのを聞いてやはり気になるのは、文系でもプログラマーになれるのかですよね。
結論から言いますと、文系でもプログラマーになれます。
企業によっては文系を大歓迎するところも多く、研修を通してなれるんですね。
先ほどのプログラミング学習をあきらめた理由4つはすべて会社の先輩たちに聞くことですべて解決できます。
ただし入ればだれでもプログラマーになれるわけではありません。
自己学習が大事になってきますから、先輩に何でも聞いたり、休日はプログラミング学習をしたりしてスキルアップしていきましょう。
プログラマーは35歳以上だときつい?
実はプログラマーは35歳以上になると寿命といわれています。なぜなら、
- コードを書くだけの仕事だから
- 体力が衰えていくから
といった理由が挙げられるからです。コードを書くだけで生きていくのは大変なことで、40代、50代になると良い仕事を貰えなくなるので年収が低くなってしまうんですね。
中には35歳以降でも年収の高い優秀なプログラマーもいます。
プログラマーでいい仕事をもらうために、相応の努力をすれば優秀なプログラマーになれるというわけです。
ですが35歳以降は体力も減っていく年代でもあるので、長時間パソコンにプログラムを打っていくことに疲れを感じるようになります。
そのため限界を感じてプログラマーをやめる人がいるわけなんですね。
ところが実際には、多くのプログラマーがエンジニアになっています。
給料アップをしたり、新しい技術スキルを手に入れたりと活発に活動しているため、IT業界を離れることはありませんよ。
大手企業ほどプログラマーの仕事は楽?
IT業界にはブラック企業が多いという噂を聞いたことがある人はいるのではないでしょうか?
実は大手企業だとブラック企業はほとんどないんです。
大手企業は、残業がほぼゼロで、定時に帰れることが当たり前です。
では中小企業だとなぜブラック企業が多くなるのでしょうか?
小さい企業では受けてくれる仕事が少なく、売り上げや実績を上げるために納期が厳しいものや相場の低い仕事も受けなくてはなりません。
そのため、プロジェクトに取り掛かるプログラマーは安い賃金で長時間の残業を強いられるわけなのですね。
大手企業と比べて中小企業だと派遣会社が多いために、安い賃金で長時間働かされるところが多いのも一つの要因といえます。
きつい仕事を対処、回避する方法
「プログラマーは凄く大変なんだ。別の道でも目指そうかな。」と考えているあなた。
プログラマーはつらいことばかりではありません。
プログラマーの仕事にはつらいときの解決方法がたくさんありますよ。ここではそのうち5つの方法を解説します。
- 休みをとり、気分をリフレッシュする
- 上司に相談し、休職を取る
- 転職にも視野を入れる
- ブラック企業であるかを見極める
- プログラミングが楽しいと思えること
これらの方法を知ってあなたの心と身体を守りましょう。
休みをとり、気分をリフレッシュする
休みを取ることは非常に大切なことです。
仕事ばかりしていては肉体的にも疲労がかかり、仕事に集中できなくなってしまいます。
休暇を取ることで、その日は体を休めるので仕事に集中できるようになるんですね。
休みの日は旅行に出かけたり、エステに通ったり、趣味をやったりすることで気分がリフレッシュされるのでおすすめですよ。
会社の休憩時間をしっかりと休みを取ることでも体が休めるので、休憩時間を活用して気持ちをリフレッシュするのもいいでしょう。
特にプログラマーは長時間パソコンを見続けるので、ここでしっかりと休憩を取らないと集中力が続かなくなってしまいます。
集中力が続かないことによって、細かいミスが増え、エラー対処ができなくなってしまっては迷惑がかかってしまいますからね。
上司に相談し、休職を取る
もし仕事がつらくて疲れてしまったときは上司に相談して休職を取るといいでしょう。
休職を取るとは、会社を一時的に辞退し長期の休みを取ることです。
長い休み時間を利用して、旅行などで気分をリフレッシュすることで心と身体が回復するので、復帰後に仕事に集中できるんですね。
休職を取りづらい場合は、上司や同僚に相談してサポートしてもらうといいでしょう。
例えば「この仕事は他の人に任せてほしい。」、「忙しいからこの仕事はできない。」とはっきりと断るのも一つの手ですね。
大事なのは、自分は今これだけつらいんだということを相手に伝えることです。
相手からどんな事を言われようとも、自分はこれ以上できないから発言したもの。
みんながこれだけできるというわけではないので気にすることはないんですね。
転職にも視野を入れる
仕事が大変なのは誰でも思っていることなので、本来なら会社にいる人たちと上手くかかわり、協力し合って改善することが望ましいでしょう。
しかし職場のブラックな環境など、自分の力ではどうにもならない時もあるかもしれませんよね。
このような場合には転職を考えるのもいいでしょう。
なんだか悪いイメージがついてしまいそうな気がしてしまいますが、メリットもあるんです。
ブラックな環境でもスキルアップができれば転職してホワイトな企業や上の企業に勤めることができるんですね。
先ほど大手企業は残業が少ないことを解説しました。つまり転職ができれば前の環境よりも良い状態で働けることになるんですね。
また違う企業に転職したことにより、新しいものに触れることでスキルアップができることもあります。
転職は必ず成功するとは限りませんが、「もしかしてこの会社はブラックなのかな?」と感じたり、上司に相談してもまったく口をきいてくれなかったりしたときは転職するのもいいかもしれませんね。
ブラック企業であるかを見極める
「せっかく転職したのに、転職先の会社もブラックだった…」なんてことが無いようにするために、就きたい会社はブラック企業ではないかよく調べることが大事です。
ブラック企業であるかを見極めるポイントは次の3つです。
- 事業内容に他社にはないサービス、強みがある
- 残業代が固定されているなど、お金を出すことを渋る
- 常に求人を出しているなど、人手不足が深刻である
ベンチャーな企業ではチームワークを大切にするため、ホワイトな企業が多いんですね。
逆に派遣会社や客先常駐の企業には要注意です。
他にも残業代が固定されている(見なし残業)、昇給がほとんどない、長期インターンシップでも無給などは売り上げのために人件費を減らしている可能性があります。
また常に求人を出している、離職率が記載されていない、古い会社なのに平均年齢が若い企業は社員がすぐに離れてしまうので、常に人手不足の可能性がありますね。
全て求人サイトで確認できるものなので3つのポイントをよくチェックしてみましょう。
すべて当てはまる企業はブラックである可能性が高いですよ。
プログラミングが楽しいと思えること
やはりプログラミングが楽しいと思えることが一番でしょう。
プログラマーの仕事がきついと思っている人は他にもたくさんいます。
なのでプログラマーの仕事は大変なものと割り切るのも一つの手。
それよりもプログラミングが楽しいと思える方が効果的ではないでしょうか。
そもそもプログラマーの仕事は大半がプログラミングになるので、好きだから仕事している、やりがいを感じていると思えないと長く続けるのは厳しいですよね。
プログラミングは、日ごろから触っていくことで好きになれます。
途中で挫折しないように近くに詳しい人がいたりするとなおいいですね。
意欲があればずっとプログラミングしてスキルアップもできますし、仕事も楽しいと感じられます。
ブラックな環境を除けば、ぶっちゃけプログラマーの仕事はあなたが思うほどきつい仕事ではないんですね。
まとめ
今回はプログラマーの仕事のきつさと文系や年齢の限界について解説しました。
想像していた通りの大変さだなと思う人もいれば、思っていたより大したことないなと思う人もいるでしょう。
どの職業でもそうですが、目標があること、やりがいを感じることがなければどんなに楽な仕事でも、やる気が出ないので長続きしないんですね。
プログラマーには学習し続けることが必要だと解説しました。
プログラミングが大好きになってしまえばプログラミング学習は苦にならないものになりますね。
もし本当にプログラマーになりたいというならば、「きつそうだからあきらめる」というのはもったいないですよ。
一度諦めかけた人でも、めげずに努力してプログラマーになれた人は多数います。
あなたもその一人になって、プログラマーとして活躍してみてはどうでしょうか。