「プログラマーに必要な資格はあるの?」
「プログラマーおすすめの資格は何?」
「資格を取るとどんないいことがあるの?」
この記事に訪れたあなたはこう考えているのではないでしょうか。
プログラマーになるとどんな資格が必要になるのか気になりますよね。例えば医療関係の仕事は資格が必要になってきますし、パイロットになるには指定の資格を受けて証明しなければいけません。
プログラマーも専門性が強いため、プログラマーにも資格は必要なのではと考える人も多いでしょう。ですが実際には「資格がなくてもプログラマーになれる」のです。
今回はプログラマーの資格の必要性とメリットを紹介します。おすすめの資格10個と勉強法も紹介するので、資格を取ろうと決めた人も見ていってください。
資格は必ずしも必要ではない
先ほども言った通り、資格はなくてもプログラマーになることができます。むしろ資格は要らないとまで言われているのです。それはなぜなのかについて詳しく解説していきますね。
多くの場合、入社後は研修などによってITの知識を身に着けます。これは全員が最初からプログラマーとしてのスキルを持っているわけではないので、それぞれの会社で用意したカリキュラムで育成していくのですね。
つまり、学生時代でITの資格を取らなくても会社で学べることができるのです。なかには入社後に資格を取得してもらう会社もあるでしょう。
プログラマーの場合、資格を持っているかよりもプログラミングができるかどうかを見られます。会社側としては、資格を持っていてもプログラミングに関して全くわからなかったり意欲が無かったりすれば、採用を見送るわけです。
面接やエントリーシートで資格のアピールをすることはアドバンテージにもなります。しかし、プログラミングに関して頑張っていたこと、何かのアプリ、サイト、システムを作っていたことを話す方が採用者に印象を与えることを覚えておきましょう。
資格を習得することのメリットは?
じゃあプログラマーの資格は何のために存在しているの?もちろん資格を習得することにメリットはあります。主なメリットは次の3つです。
- 自分のスキルアップになる
- 面接時にアピールできる
- 資格手当がもらえることがある
それぞれの内容について解説していきます。
自分のスキルアップになる
これが資格を習得することの一番のメリットになるでしょう。ITの資格はコンピュータなどのITに関するものが多いため、やればやるほど自分の知識として身に付きます。
プログラマーはプログラミングが重要ですが、それ以外の知識も後々大事になってくるのですね。例えばデータベースを使う仕事に携わるときに、プログラミングの他にも正規化など、データベースの知識も必要になってきます。
またコンピュータについても学ぶことで、どのようにパソコンが動いているのかを知ることができ、プログラミングをしていくうえでも便利になりますよ。
このように資格は会社に入りやすくするためだけではなく、自分の今後のために知識を身に着けるためにも存在しているわけですね。
面接時にアピールできる
二つ目のメリットは採用されやすくなる点ですね。プログラマーになるにはプログラミングが大事だと言いましたが、資格を持っていることでも採用者の目に留まりやすくなります。
資格を持っているということは、その分の知識は持っていることの証明になります。資格を持っていない人と比べてITの知識はありますし、プログラマーに対しての意欲もあることのアピールになりますので、面接時でも有利になることは多いでしょう。
合格率の低い資格を持っていると採用率はグッと上がります。転職を考えているプログラマーは、難しい資格を取得することで即戦力としてアピールができますよ。
またJavaなどのプログラミング言語の資格も存在します。プログラマーとして一番重要なプログラミングスキルを上げる目的で、資格の勉強をする方法もいいでしょう。
資格手当がもらえることがある
会社によっては資格を持っていることで報酬金をもらえます。もらえる金額に幅はありますが、およそ50,000円が給料にプラスされ年収アップを見込めますよ。
資格の難易度が高いほどもらえる手当は高くなりますが、国家資格が基本的に高くもらえるようです。
転職を考えているプログラマーは難しい資格を持っていれば、採用されやすいこと、また手当が多くもらえることでいいこと尽くしですね。
ただし手当がもらえる会社は現状多くないので、報酬金目当てだけで資格を取得しようと考えている方にはおすすめできません。
プログラマーおすすめ資格10選
ここまで資格の必要性とメリットをお話してきました。これらを読んだうえで、資格はやっぱり欲しいという方におすすめの資格を10個紹介します。
- 基本情報技術者試験
- 応用情報技術者試験
- システムアーキテクト試験
- Javaプログラミング試験
- PHP技術者認定試験
- シスコ技術者認定試験
- G検定
- ETEC
- ORACLE MASTER
- Unity認定試験
これらは取得すべきプログラマーが違ってきますので、それぞれ詳しく解説していきますね。
基本情報技術者試験
基本情報技術者試験はIPAが提供する国家試験です。最もメジャーな資格であり、ITの仕事をしていくならだれもが持っておきたいともいわれています。どのプログラマーでも持っておくことをおすすめしたいですね。
出題内容はコンピュータ、ネットワーク、プログラミング、ビジネスなど幅広い分野から最低限知っておきたいものを中心に出題されます。ITのあらゆる知識を学べるので、スキルアップとして勉強するのに向いている資格といえますね。
午前と午後の部に分かれて問題が出題されており、午前では選択問題として基本的な問題が、午後では選択問題として応用問題が出題されています。とくに午後の部では、アルゴリズムとプログラミング言語が配点の多くを占めており、この部分を重点的に勉強する必要があるでしょう。
数学問題も出てくるので、計算に慣れておくことも重要ですよ。
応用情報技術者試験
応用情報技術者試験は、前述した基本情報技術者試験をより深めたもので、技術力の高いエンジニアを目指している方にはおすすめの資格です。
出題内容は基本情報技術者試験と同じでITの幅広い分野から出題されますが、難易度はこちらの方が高いと考えていいでしょう。その分、面接では大きなアドバンテージになりますし、資格手当も多くもらえますよ。
出題形式も午前と午後で分かれており、それぞれ150分と先ほどの資格と同じ形式になっています。
システムアーキテクト試験
システムアーキテクト試験はIPAが提供するシステム開発の資格です。取得ができるとシステムの設計、戦略が行え、要件から必要な機能と見積もりが考えられることを証明できます。
システムの開発に特化しているので、システムプログラマーにおすすめできる資格ですね。
出題形式としては、午前では50分間の選択式と40分間の選択式に分かれており、午後では90分間の記述式と120分間の論述式に分かれています。朝早くから夕方まで試験が行われるので長時間の集中力も必要になりますね。
午後のテストに関しては、問題に出されたシステムの内容を理解し、この部分はどうしてそうなっているのかの記述や、自身の経験と考えに基づいて、どのような開発をしてきたかの論述をしなくてはなりません。
システム開発について知識があるだけでなく、実際にどのようにしてシステム開発に携わってきたかを述べる必要があり、難易度は15%と高いです。その分資格を持っていれば会社からの信頼もあついでしょう。
Javaプログラミング認定試験
Javaプログラミング認定試験は、プログラミング言語であるJavaについての知識を持っていることを証明する資格です。アプリ、組み込みなど広い分野で使われているJavaの資格を持っていることにより、転職先でもアピールがしやすいでしょう。
Javaを使うプログラマーなら取得するのみいいかもしれません。1級、2級、3級の3つのレベルが用意されており、試験時間はそれぞれ150分、90分、60分に設定されています。
出題内容は2級、3級の場合、Javaプログラミングに関する知識や技能を問う問題が出題されます。プログラムが書けるだけでなく、オブジェクト指向の仕組みも理解している必要がある点には注意しましょう。
1級レベルになると、実際にパソコンを使用し事前に公開されているプログラムから、仕様の変更に基づいたコードの書き換えや仕様書の作成をします。実技試験となりますので、このレベルはある程度の経験がないと合格は難しいでしょう。
PHP技術者認定試験
PHP技術者認定試験は、PHP技術者認定機構が提供する資格で、PHPに関して知識や技術を持っていることを証明します。PHPを使うWebプログラマーやWebアプリを開発するプログラマーにはおすすめの資格ですね。
試験科目は初級と上級/準上級に分かれており、それぞ40問で60分、60問で120分の選択問題に設定されています。配列や関数などのプログラミングや、データベースやXMLなどPHPに関する幅広い分野から出題されるため、万全な事前学習が必要です。
この記事ではJavaとPHPの資格だけ紹介しましたが、他の言語でも資格は用意されているので調べてみてくださいね。
シスコ技術者認定試験
シスコ技術者認定試験とは、Cisco社が提供する資格でネットワーク、情報セキュリティの知識を持っていることを証明します。ネットワークを利用する通信系や金融系のプログラマーや、アプリやサーバーを開発するプログラマーにはおすすめの資格といえるでしょう。
エントリー、アソシエイト、プロフェッショナル、エキスパートの4つのレベルに分かれており、エントリーレベルでは未経験の方でも合格することが可能です。エキスパートレベルの資格を取れるようになると、ネットワークエンジニアとして世界中で認められるようになりますよ。
ただし受講料は高い点には注意しましょう。この資格を取ろうと考えている方は、本当に必要なのか、資格の勉強が続けられるか考えてみるといいかもしれませんね。
G検定
ジェネラリスト検定(G検定)とは、一般社団法人日本ディープラーニング協会が提供する資格で、人工知能、機械学習などのディープラーニングとしての知識があることを証明します。
データサイエンスを扱うAIプログラマーにおすすめの資格です。合格率は6割越えとそこそこの合格率がありますね。もっと難易度の高い資格を取得したい場合は、E資格などがおすすめですよ。
試験時間は120分で220問とかなりの問題数が出題されるため、1分で2問は解かないと時間に間に合わなくなります。ディープラーニングの基本的な問題からAI、ハードウェアまで幅広い知識を理解しておく必要がありますよ。
ETEC
ETECとは、組み込みシステム技術協会(JASA)が提供する資格で、組み込みソフトウェアに関する知識を持っていることを証明します。組み込みプログラマー、システムプログラマーにはおすすめの資格です。
90分という短い時間でソフトウェア、プラットフォーム、品質管理などから120問が出題されます。こちらの資格も1分で1問以上解かないと時間に間に合いので、時間との勝負になりますね。
ETECでは合否判定が行われない代わりに評価としてグレードAからグレードCで判定されます。一番評価の高いグレードAが取得できれば、面接でアピールできますし、自分の知識も高められますよ。
ORACLE MASTER
ORACLE MASTERとは、oracle社が提供する「Oracle Database」というデータベースを使った技術力を持っていることを証明する資格です。
データベースを使うアプリ系のプログラマーにはおすすめの資格として言えるでしょう。Oracle Databaseとは世界でも広く使われているメジャーなデータベースのサービスであり、Oracle Databaseを利用している企業も多くあります。
その企業に対して、自分はORACLE MASTERの資格を持っていますというアピールをすれば、採用率は上がるでしょう。ブロンズ、シルバー、ゴールド、プラチナの4つの難易度があり、下位から順番に取得していきます。
出題内容はデータベースの使い方、データベース管理者としての知識、構築や修正などが選択問題として出題されますが、プラチナだけは実際にデータベースの作成、管理、障害対応をする実技試験となっています。
Unity認定試験
Unity認定試験とは、Unity社が提供する「Unity」を扱うスキルを持っていることを証明する資格です。「Unity」を扱うゲームプログラマーは取得するのもいいかもしれませんね。
Unityとは簡単に言うとゲームエンジンの事で、ゲームを開発するときに使います。最近ではスマホアプリにUnityを使う企業が増えてきました。そこで面接時にUnityの資格を持っていることをアピールできれば、有利になれますよ。
認定試験の中でもいくつかの内容に分かれており、プログラマー試験、3Dアーティスト試験などがあります。Unity認定アソシエイトでは他の認定試験よりも易しくなっているため、未経験の方でも受けやすい試験となっていますよ。
資格を取得するためには
あなたが取得したい資格は見つかりましたか?もし見つかったなら、資格を取得するために学習しましょう。おすすめの学習方法は次の3つです。
- 参考書の内容を覚える
- 過去問を解いて本番を知る
- 知識を得るつもりで学習する
この3つを行うだけで合格率はグッと上がりますよ。
参考書の内容を覚える
参考書を購入して学習する方法です。独学で資格を取得するうえでも一番効率の良い学習方法であり、場所を問わずどこでも見て学習できるメリットがあります。
基本情報技術者試験などは知識問題が多いので、この方法がおすすめです。本に書かれている内容は何度も熟読し全部覚えるつもりで学習しましょう。
しかしシステムアーキテクト試験の論述問題など、参考書だけではどうにもならない部分は、実際にその仕事を経験して知識を得る方法が良いです。
これは難しい資格ほどそういった部分が多くなりますので、難しい資格の取得を考えている方は参考書だけでなく、経験をしていくことも大事になりますね。
過去問を解いて本番を知る
参考書を読むだけでなく、過去問も解いてみましょう。過去問では実際にどんな問題が出たか、どんな形式で出されるのかを知ることで本番でも落ち着いて問題を解くことができます。
また時間配分も決められるので制限時間内に終わらなかったということも防げますね。公式ホームページを見るのもいいですよ。
資格によってはどの範囲から出題されるのかを記載していることがあるので、その部分を重点的に学習が進められます。
知識を得るつもりで学習する
ただひたすらに参考書を読んだり、過去問を解いたりしても、楽しくないですよね。そんな時は今学習している内容は資格のためではなく、自分の知識としてスキルアップをしていると考えれば、モチベーションが上がります。
あなたが学習した内容は知識として今後役立つときが来るでしょう。資格の取得はそのついでと考えればいいわけです。もし不合格だったとしてもプログラマーになれないということではありませんし、今まで学習した分の知識が身についているので無駄にはなっていませんよ。
まとめ
今回は資格の必要性、メリット、おすすめの資格10個と学習方法を紹介しました。
今回の記事で一番大事なのは資格がなくてもプログラマーにはなれることです。時間が無くて資格の勉強ができない方でもなれるので安心してください。
今資格の勉強をしていて「本当にこの資格は必要なのかな?」と考えている方は、それよりも大事なプログラミングスキルを上げていく学習をした方がいい結果になるかもしれませんね。
しかし資格は自分がその知識を持っていることの証明になります。学習の目標に資格を取得するなど、自分のスキルアップのために資格を有効活用するのはどうでしょうか。
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