データアナリストのフリーランス独立ガイド!平均年収や案件例も紹介

「データアナリストはフリーランスになっても仕事があるの?」
「フリーランスデータアナリストはどんな仕事をしているんだろう…」

フリーランスへの独立を検討しているものの、踏み切れない人は多いですよね。

会社員とフリーランスの違いや必要なスキル、仕事の獲得方法など、フリーランスの詳細を把握しないまま独立してしまうと「会社員のままでいればよかった…」と後悔しかねません。

そこで、この記事ではデータアナリストがフリーランスへ独立するメリット・デメリットを、平均年収や仕事内容も交えて紹介します。

データアナリストが独立を判断するポイントや、仕事獲得方法も合わせて紹介するので、ぜひ参考にしてください。

データアナリストの独立は副業でフリーランスを体験した後がベスト


結論、データアナリストが独立するには、副業でフリーランスを経験した後がおすすめです。

フリーランスは、会社員時代には経験しづらい様々なスキルを身につける必要があります。

例えば、自身で仕事を獲得するための営業スキルや、自身でスケジュールどおりに仕事を進める自己管理スキルなどです。

会社員時代の働き方のままいきなり独立すると、仕事を獲得できずに収入が少なくなったり、仕事を納期どおりに進められずに炎上してしまったりする恐れがあります。

また、フリーランスとして稼ぎ続けるためにはスキルアップも欠かせません。会社員のように仕事が降ってくることはないため、スキルアップをしつつ自身でより単価の高い案件の獲得が必要です。

そのため、フリーランスへ独立するためには、会社員時代に副業でフリーランスとしての働き方を経験し自身が向いているか判断する必要があります。

フリーランスは、会社員以上に稼げたり自由な時間・場所で働けたりとメリットは多いもののデメリットも多いため、事前に経験しておくことがおすすめです。

なお、フリーランスに向いている人の特徴は次にまとめたので、参考にしてください。

フリーランスに向いている人 ・会社員以上に稼ぎたい人
・営業に苦手意識がない人
・自己管理が得意な人
フリーランスに向いていない人 ・収入の高さよりも安定を求める人
・自己管理が苦手な人
・仕事獲得に不安がある人

フリーランスデータアナリストにまつわる基礎知識


ここからは、フリーランスデータアナリストにまつわる基礎知識を、5つにまとめて紹介します。

平均年収

フリーランスデータアナリストの平均年収は、およそ900万円です。

レバテック」に掲載されている職種別単価相場でも、75万円が平均値として掲載されています。


出典:レバテック

求人ボックス」によれば、会社員データアナリストの平均年収は696万円となっているため、フリーランスデータアナリストの平均年収の方が多いです。

それぞれの平均年収を次の表にまとめました。

職種 平均年収
フリーランスデータアナリスト 900万円(※1)
会社員データアナリスト 696万円(※2)

※1:レバテック
※2:求人ボックス

データアナリストの平均年収は他の職種よりも高いものの、フリーランスの年収はさらに高い水準となっています。

その理由として、フリーランスは自身で自由に単価の高い仕事を選べるためです。スキルや経験次第では次のような高単価案件も獲得可能です。

案件名 【データアナリスト/フルリモート】医療系口コミ・予約アプリのデータアナリスト
作業内容 【医療系口コミ・予約アプリの開発】
・全社方針に関連する横断的な分析
・定量/定性データを用いた顧客課題の発見
・行動ログ分析に基づく課題解決へ向けた施策の提案
など
単価 70 〜 90万円

参考:フリーランスのミカタ

月の単価で90万円を得られれば、年収1,000万円にも届く年収となります。

このように、フリーランスデータアナリストの平均年収は比較的高い傾向にあります。

主な仕事内容

フリーランスデータアナリストの主な仕事内容は、数学や統計学を駆使して、事業の意思決定に役立つデータの収集・分析・整理を行うことです。

また、データアナリストの働き方には、コンサル型とエンジニア型の大きく2つに分られます。次の表にデータアナリストの働き方をまとめました。

働き方 コンサル型 エンジニア型
案件名 【データアナリスト/フルリモート】医療系口コミ・予約アプリのデータアナリスト 【BigQuery/データエンジニア/フルリモート】コーポレートシステムのデータ分析基盤の構築・運用
作業内容 【医療系口コミ・予約アプリの開発】
・全社方針に関連する横断的な分析
・定量/定性データを用いた顧客課題の発見
・行動ログ分析に基づく課題解決へ向けた施策の提案
など
データ分析基盤の構築・運用
・各種システムからのBigQueryへのデータパイプラインの構築と運用
・BigQuery上のデータウェアハウス・データマートの加工処理の構築と運用

参考:フリーランスのミカタ

コンサル型はデータ収集や分析のみではなく、結果を元に事業の課題解決のための助言をしたり、運営に携わったりします。そのため、データ関連のみではなく、マネジメントの経験やマーケティングの知見、コミュニケーションスキルなども必要です。

一方で、エンジニア型は、データ収集・分析・整理のみがメイン業務となります。より効率的にデータ解析を実現するためのシステムやツールの開発を手がけるケースもあります。

幅広い経験や知見が必要なことから、一般的にコンサル型の案件は高単価になりやすいです。ただし、エンジニア型案件も、高度な技術を必要とする場合は単価も高くなります。

主な仕事場

フリーランスデータアナリストの主な仕事場は、クライアントの指定する場所です。

データ解析業務ではリモートが多いものの、常駐して仕事をするケースも多くあります。次の表に、フリーランスデータアナリストの仕事場についてまとめました。

案件名 【BigQuery/データエンジニア】コーポレートシステムのデータ分析基盤の構築・運用 データサイエンティスト業務 【Looker】BIツールのLookerを使用したデータエンジニア
作業内容 データ分析基盤の構築・運用
・各種システムからのBigQueryへのデータパイプラインの構築と運用
・BigQuery上のデータウェアハウス・データマートの加工処理の構築と運用
・データに基づいた顧客のニーズ把握、理解、最適なサービスレコメンド
・ユーザ流入出や契約者の1人当たりの月間売上高などの経営指標の可視化と予測から意思決定まで
・社内外データの一元的管理の実現
海外向けサービス開発
・Lookerの設定と運用
・Lookerの使用方法マニュアルの作成
・ビジネスメンバーからの依頼対応
・リテンション率などの定義について、ビジネスメンバーと議論をしコンセンサス形成
仕事場 フルリモート 常駐(渋谷) 一部リモート(渋谷)

参考:フリーランスのミカタフリーランススタート

事業の意思決定に関わるような重要なデータ解析を担う場合は、指定のオフィスへ出社して業務を行う場合が多いです。

一方で、事業運営には携わらず、指示されたデータの解析のみを行う場合はリモートのケースが多いといえます。

主な稼働時間

フリーランスデータアナリストの主な稼働時間は、およそ140〜180時間です。

実際に、求人サイトに掲載されているデータアナリスト案件も、140〜180時間が多くなっています。

案件名 データサイエンティスト業務 【Looker】BIツールのLookerを使用したデータエンジニア 【BigQuery/データ分析】自社サービス事業におけるデータ分析
作業内容 ・データに基づいた顧客のニーズ把握、理解、最適なサービスレコメンド
・ユーザ流入出や契約者の1人当たりの月間売上高などの経営指標の可視化と予測から意思決定まで
・社内外データの一元的管理の実現
海外向けサービス開発
・Lookerの設定と運用
・Lookerの使用方法マニュアルの作成
・ビジネスメンバーからの依頼対応
・リテンション率などの定義について、ビジネスメンバーと議論をしコンセンサス形成
・自社サービス事業におけるデータ分析で意思決定支援
・事業横断のデータ組織と連携して業務を行う
稼働時間 140〜200時間 140 – 180 時間 140 – 180 時間

参考:フリーランスのミカタフリーランススタート

データアナリスト案件はプロジェクト単位で参画するものが多く、稼働時間も会社員と同等になります。また高単価案件では最大で200時間といった条件が掲載されているものもあります。

そのため、データアナリストの稼働時間はフリーランスへ独立しても、会社員時代と変わりません。

需要/将来性

フリーランスデータアナリストの需要/将来性は、今後も増えることが予想されます。

近年、DX化が推進されているなかでデータを活用する企業も多くなっており、データの専門家であるデータアナリストの需要は増えると予想できます。

総務省が公表している「デジタルデータの経済的価値の計測と活用の現状に関する調査研究の請負報告書」によれば、直近5年間で様々な企業がデータを活用するようになっていると報告されています。


出典:デジタルデータの経済的価値の計測と活用の現状に関する調査研究の請負報告書

また同報告によれば、中小企業のデータ分析体制がまだまだ整っていないという報告もされています。実際に、大企業ではデータの専門家が分析を担当しているのに対し、中小企業では専門家ではない人が担当しているという結果になっています。


出典:デジタルデータの経済的価値の計測と活用の現状に関する調査研究の請負報告書

上記から、データ分析の需要は増えつつも、専門家であるデータアナリストの供給がまだまだ追いついていないということがわかります。

今後、データ分析の領域を外部へ委託する企業が増えてくることも予想されるため、フリーランスデータアナリスト自体の需要も増えると予想できます。

データアナリストがフリーランスへ独立する3つのメリット

ここからは、データアナリストがフリーランスへ独立するメリットを、3つにまとめて紹介します。

会社員よりも高い収入を得やすい

会社員よりも高い収入を得やすい点は、データアナリストがフリーランスへ独立するメリットの1つです。

会社員の収入は会社で決められた給料のため、一般的な水準で高止まりします。スキルや経験次第では上昇するものの、最高でも1,200万円ほどが上限となっています。


出典:求人ボックス

一方で、フリーランスは、自身で自由に単価を決められるため収入に上限がありません。「レバテック」に掲載されている、最高単価は145万円となっており、年収換算で1,740万円にもなります。


参考:レバテック

また、複数案件を掛け持ちしたり、直接企業と契約したりすることでも収入を挙げられる可能性があります。

このように、収入に上限がない点はデータアナリストがフリーランスへ独立するメリットの1つです。

働く時間や場所を調整しやすい

働く時間や場所を調整しやすい点も、データアナリストがフリーランスへ独立するメリットの1つです。

会社員は会社で決められた時間に、決められた場所へ出社して働くのが一般的です。自身の働きたい時間に好きな場所で働けるケースは少ないです。

一方でフリーランスは、次のようなフルリモートの案件を獲得することで、比較的自由な働き方ができます。

案件名 【データアナリスト】金融機関向けシステムデータ分析案件
作業内容 【経営支援プラットフォームの改善を目的としたデータ分析案件】
・事業課題から分析課題への落とし込み
・課題解決のための提案、調整、優先順位の設定
・事業KPIの設定
・データの可視化、モニタリング、レポーティング
・開発チームとの連携業務
仕事場 フルリモート

参考:フリーランススタート

交渉次第では業務時間も調整できる場合があり、休日や深夜に集中して作業したりすることも可能です。

ただし、案件によっては業務時間と場所が指定されていることもあります。

請け負う仕事の内容が選べる

請け負う仕事の内容が選べる点も、データアナリストがフリーランスへ独立するメリットの1つです。

会社員データアナリストは、会社の営業部が獲得した仕事を請け負うため、自身で自由に仕事を選べません。会社でクライアントを複数抱えている場合は、経営陣の決定によって異動などがあるものの、一般的には自身の意思で決めることはできません。

一方でフリーランスは、請け負う案件の業種や業界、担当する業務などすべて自身で決められます。スキルや経験次第では次のような、様々な案件から好きな仕事を選べるでしょう。

案件名 【Looker】BIツールのLookerを使用したデータエンジニア 【BigQuery/データ分析】自社サービス事業におけるデータ分析 データサイエンティスト業務
作業内容 海外向けサービス開発
・Lookerの設定と運用
・Lookerの使用方法マニュアルの作成
・ビジネスメンバーからの依頼対応
・リテンション率などの定義について、ビジネスメンバーと議論をしコンセンサス形成
・自社サービス事業におけるデータ分析で意思決定支援
・事業横断のデータ組織と連携して業務を行う
・データに基づいた顧客のニーズ把握、理解、最適なサービスレコメンド
・ユーザ流入出や契約者の1人当たりの月間売上高などの経営指標の可視化と予測から意思決定まで
・社内外データの一元的管理の実現
単価 50〜90万円 60〜100万円 90〜100万円

参考:フリーランスのミカタフリーランススタート

自身で請け負う仕事を選べるため様々な経験wの積むことができ、データアナリストとしてのキャリアアップにも有効です。

ただし、仕事を選ぶためには一定のスキルと経験が必要であり、独立したてのうちは自由に仕事を選択できない可能性があります。

データアナリストがフリーランスへ独立する3つのデメリット


ここからは、データアナリストがフリーランスへ独立するデメリットを、3つにまとめて紹介します。

収入が安定しづらい

収入が安定しづらい点は、データアナリストがフリーランスへ独立するデメリットの1つです。

会社員の収入は給料であり、毎月決められた額を安定して得られます。月の稼働時間が減っても給料は変わらず、残業した場合は追加で収入を得られます。
一方でフリーランスは、自身が稼働した分のみが収入になります。そのため、仕事を獲得できなかったり、単価の低い案件しか受けられなかったりすると収入は少なくなります。

また、フリーランスは、クライアントの求める仕事をできずに契約を切られるケースもあり、突然収入がなくなる可能性もあります。契約上の単価しか得られないため、追加で稼働した分は報酬を得られないこともあるでしょう。

収入を安定させるためには、スキルアップや求められる仕事を確実にこなす意識が、会社員以上に必要です。

このように、会社員と比較して、フリーランスは収入が安定しない点がデメリットの1つといえます。

営業や単価交渉が必要になる

営業や単価交渉が必要になる点は、データアナリストがフリーランスへ独立するデメリットの1つです。

会社員は会社で決められた仕事をこなすため、自由に仕事を選べないものの、自身で仕事を獲得する必要はありません。日々の業務をこなせば、会社員データアナリストが仕事獲得で困ることはないでしょう。

一方でフリーランスは、自身で仕事を獲得しなければいけません。どれだけデータアナリストとしてのスキルや経験が豊富でも、仕事を獲得できなければ収入はゼロになってしまいます。

また、場合によっては単価交渉も必要です。単価交渉ができなければ、稼働時間に見合わない報酬で業務を受けてしまう恐れもあります。

株式会社Miraieが実施したアンケート調査」が調査したアンケートによれば、営業や単価交渉が必須となる点に関して不安があることから、独立に踏み切れない人が多くなっています。


出典:株式会社Miraieが実施したアンケート調査

営業や交渉が苦手でも、必ず身につけなければいけないスキルである点は、フリーランスのデメリットと言えるでしょう。

税金や保険料の負担が大きくなる

税金や保険料の負担が大きくなる点も、データアナリストがフリーランスへ独立するデメリットの1つです。

フリーランスへ独立すると、保険料を全額自身で支払わなければいけません。会社員は、雇用されている会社と折半で支払うため、負担は半額です。
また、会社員は厚生年金を支払っていることから課税所得額が小さくなり、所得税額も小さくなります。一方でフリーランスは厚生年金を支払ってないため、同じ年収で比較した際に、所得税額が大きくなります。

次の表に、会社員のフリーランスの保険料・税金の違いをまとめました。

年収500万円 会社員 フリーランス
保険料 246,000円(健康保険) 435,900円(国民健康保険)
所得税 137,800円 226,000円
住民税 245,300円 333,500円

参考:個人事業主シミュレーション税金・保険料シミュレーション

また、会社員の健康保険には家族も加入できますが、フリーランスはできません。そのため、フリーランスは家族の保険料も全額支払う必要があります。

このように、フリーランスは会社員よりも税金や保険料の負担が大きくなる点がデメリットです。ただし、フリーランスは経費や控除を活用することで、会社員よりも可処分所得を増やせる可能性があります。

データアナリストがフリーランスへの独立を判断する5つのポイント


なかには、独立を判断できない人も多いでしょう。

ここからは、データアナリストがフリーランスへの独立を判断するポイントを、5つにまとめて紹介します。

なお、独立に向いている・向いていないデータアナリストの特徴は次の表にまとめています。

フリーランスに向いているデータアナリストの特徴 ・会社員よりも高い収入を得たい
・営業や交渉に不安がない
・働く場所にこだわらない
フリーランスに向いていないデータアナリストの特徴 ・収入の安定がほしい
・エンジニア業務に集中したい
・慣れた環境で働きたい

独立する目的は明確か

独立する目的が明確かどうかは、データアナリストがフリーランスへの独立を判断するポイントの1つです。

フリーランスには計画性が欠かせません。やみくもに会社員の延長と認識して独立してしまうと、仕事を獲得できずに収入がゼロになってしまったり、税金や保険の手続きがうまくいかなかったりしてしまいます。

フリーランスとして独立する目的を明確にすることで、次のように、どのような働き方をすればいいかが決まります。

目的 働き方
好きな場所で自由な時間に働きたい 場所と時間に融通の効く案件を獲得するためのスキルを身につける

また、自身の目的によっては副業や転職といった選択肢も選べます。

例えば、目的が収入アップであれば、現在よりも年収の高い会社へ転職することで達成できます。また、データアナリストのスキルを活かして副業をすることでも収入を増やせるでしょう。

このように、フリーランス以外の選択肢を選び、不安を抱えることなく目的を達成できる可能性もあります。

独立前に、自身のキャリアや独立する目的は何か、明確にするといいでしょう。

収入の高さか安定性か

収入の高さと安定性のどちらを選択するかも、データアナリストがフリーランスへの独立を判断するポイントの1つです。

収入の安定が欲しいなら会社員、高さを選ぶならフリーランスがおすすめです。

会社員の収入は給料であり、大きな上昇は見込めないものの毎月安定して得られます。フリーランスの収入は自身のスキルできまるため、安定性はないものの会社員以上に稼げる可能性があります。

そのため、自身がいくらぐらいの収入を得たいのか、目標を決めることでフリーランスへの独立を判断するポイントになります。

なお、会社員でも平均700万円、最高で1,200万円ほどは得られる可能性があるため参考にするといいでしょう。


出典:求人ボックス

仕事場は在宅か常駐か

仕事場は在宅か常駐か、どちらを希望するかも、データアナリストがフリーランスへの独立を判断するポイントの1つです。

会社員はオフィスへ出社して業務を行うことが一般的なため、常駐でも問題なければ会社員がおすすめです。一方でフリーランスは、リモート案件や仕事場所に融通の効く案件などを獲得できれば、在宅や好きな場所で作業をできます。

そのため、どのような環境で仕事をしたいか検討することで、独立を判断するポイントになります。

ただし、リモートワークを導入している会社もあれば、原則常駐が条件となっているフリーランス案件も多数あります。

自己管理は得意か不得意か

自己管理は得意か不得意かも、データアナリストがフリーランスへの独立を判断するポイントの1つです。

フリーランスへ独立するためには、次のような自己管理スキルが欠かせません。

  • 体調管理
  • スケジュール管理
  • 税金や保険の手続き

フリーランスは体調を崩して稼働できなくなると、収入がゼロになってしまいます。会社員のような保険もないため、収入の補償もありません。

また、案件を納期通りに進められるスケジュール管理や、税金・保険の手続きもフリーランスとして食べていくためには不可欠です。

そのため、自己管理が得意か不得意かは、フリーランスへの独立を判断する大きなポイントといえます。

自己管理が得意であれば、フリーランスでも問題ないでしょう。判断するためには、会社員のうちに副業でフリーランスの働き方を経験しておくことがおすすめです。

人とのコミュニケーションは得意か不得意か

人とのコミュニケーションは得意か不得意かも、データアナリストがフリーランスへの独立を判断するポイントの1つです。

フリーランスはクライアントやともに働くメンバーなど、関係地を気づけていない人とのコミュニケーションを取る機会が多いです。

コミュニケーションが不得意の場合、クライアントとうまく交渉できず仕事を獲得できなかったり、メンバーとの間に齟齬が生まれてプロジェクトをスムーズに進められなかったりします。

会社員は、慣れたメンバーと仕事をするため高度なコミュニケーションスキルは必要ありません。しかし、フリーランスへ独立を検討するのであれば、コミュニケーションが得意かどうかは重要なポイントです。

自発的にコミュニケーションを取れる人であれば、フリーランスでも問題ないといえます。

フリーランスデータアナリストへの独立に活かせる3つのスキル


ここからは、フリーランスデータアナリストへの独立に活かせるスキルを、3つにまとめて紹介します。

なお、フリーランスデータアナリストとしての実務経験や実績などは必須です。ここでは、フリーランスへなる際に活きる、その他のスキルを紹介します。

営業スキル

営業スキルは、フリーランスデータアナリストへの独立に活かせるスキルの1つです。

フリーランスは仕事を獲得できなければ収入もなくなってしまうため、営業スキルが欠かせません。
独立すると営業スキルを新たに身につける機会が少ないため、会社員時代に経験しておくことで、フリーランスになった後も仕事に困らなくなりやすいです。

また、データアナリストの場合、データについての知見のないクライアントに対して営業をかける場合もあります。その際、わかりやすく説明できる営業スキルを培っておくことで、独立後も活きてくるでしょう。

フリーランスへの独立を検討している人は、会社員のうちに営業の経験を積んでおくことをおすすめします。

マネジメントスキル

マネジメントスキルも、フリーランスデータアナリストへの独立に活かせるスキルの1つです。

マネジメントスキルも、独立後に身につけられる機会は少ないため、会社員のうちに経験しておきたいスキルです。

特に、高単価のフリーランスデータアナリスト案件は、次のようにマネジメント経験が必須条件となっているものも多いです。

案件名 【データアナリスト/フルリモート】医療系口コミ・予約アプリのデータアナリスト
作業内容 【医療系口コミ・予約アプリの開発】
・全社方針に関連する横断的な分析
・定量/定性データを用いた顧客課題の発見
・行動ログ分析に基づく課題解決へ向けた施策の提案
など
必須条件 ・ユーザーデータ分析の経験5年以上
・C向けネットサービスやアプリの実務経験 ・プロジェクトマネジメントやチームマネジメントの経験

参考:フリーランスのミカタ

そのため、高単価案件を獲得したい場合は、会社員時代にマネジメントを経験しておくといいでしょう。

コミュニケーションスキル

コミュニケーションスキルも、フリーランスデータアナリストへの独立に活かせるスキルの1つです。

ビジネス上でのコミュニケーションスキルは、数をこなすしか磨くことはできません。

しかし、独立後の営業や交渉、仕事を進めていく場面などで練習していては、仕事を獲得できなかったり案件をこなせなくなってしまったりします。

そのため、できるだけ会社員のうちに様々な人とのコミュニケーションを培っておくことで、独立後にも有利になるでしょう。

フリーランスデータアナリストへ独立する方法

ここからは、次のトピック別にフリーランスデータアナリストへ独立する方法を紹介します。

会社員から独立する場合

すでに会社員データアナリストとしての経験がある場合は、フリーランスへなるため必要な次のステップを踏んでいきます。

    STEP1:ポートフォリオを作成する
    STEP2:フリーランスに必要なスキルを身につける
    STEP3:独立する

まずは、自身のスキルや実績が一目でわかるポートフォリオを作成します。

データアナリストの実績やスキルは、専門的な知識が多いため相手に伝わりづらいことが多いです。そのため、クライアントにとってどのような利益をもたらせるのか、わかりやすいポートフォリオの作成が欠かせません。

また、フリーランスへなるためには次のスキルや手続きも必要です。

    営業スキル
    自己管理能力
    税金や保険の手続き

独立後は仕事を獲得したり、業務をこなしたりといった収入を得るために稼働する時間が多くなります。独立前にできるだけの手続きを済ませておくといいでしょう。

また、営業スキルや自己管理能力の把握には、会社員のうちに副業をして経験するのがおすすめです。

ここまでの手順を踏み、問題なければ独立します。

未経験から独立する場合

未経験から独立する場合は、データアナリストに必要な次のスキル・知識を身につける必要があります。

データアナリストのスキル・知識は非常に難解であり、独学で身につけるには難易度が高いため、プログラミングスクールである「侍エンジニア」やオンラインITスクールである「DMM WEBCAMP」が開設しているデータサイエンスコースがおすすめです。

学習している間は収入が発生しないため、会社員として働きつつ学ぶか、金銭的に余裕をもって学習に取り組むといいでしょう。

データアナリストの基礎を身につけたら、企業へ就職し、会社員データアナリストとして経験を積みます。

この際、データ分析に使用するシステム開発から、データを元にした課題解決まで請け負うコンサルティングまで幅広く経験しておくことで独立後に有利になります。

データアナリストの仕事に慣れてきたら、副業でフリーランスの働き方を経験した後、独立します。

次の記事では、未経験からフリーランスへ独立するために必要な手順を紹介していますので、ぜひ参考にしてください。

フリーランスになるには?未経験から独立する5STEP

フリーランスデータアナリストが仕事を獲得する5つの方法


ここからは、フリーランスデータアナリストが仕事を獲得する方法を5つ紹介します。

クラウドソーシングサービスを活用する

フリーランスデータアナリストが仕事を獲得する方法として、クラウドソーシングサービスの活用が挙げられます。

クラウドソーシングサービスは、フリーランス向けの業務委託案件が公開されている求人サイトであり、データアナリスト案件も数多く掲載されています。

クラウドソーシングサービスのメリット・デメリットを次にまとめました。

メリット ・初心者でも登録できる
・トラブル対応をしてくれる
デメリット ・報酬のマージンがある
・競合が多い

クラウドソーシングは案件数が豊富であり、経験や実績の少ないフリーランスでも仕事を獲得しやすいです。自身のスキルレベルや実績にマッチした案件を見つけられるでしょう。

また、クライアントとのトラブルは運営が対応してくれるため、独立した手の経験の浅いフリーランスでも安心して利用できるでしょう。

一方で、自身の報酬から運営側へのマージンを支払うため、報酬が相場よりも低くなるというデメリットがあります。単価の低い案件では、割に合わないと感じてしまうケースもあるでしょう。

また、競合が多いことから、単価の高い案件を獲得しづらい点も不便に感じるでしょう。継続的に案件を獲得するためには、ポートフォリオの充実や営業スキルを磨く必要があります。

おすすめのクラウドソーシングサービスは「クラウドワークス」です。「クラウドワークス」は日本最大級のクラウドソーシングサービスであり、データアナリスト案件も豊富に掲載されています。

求人サイトを活用する

フリーランスデータアナリストが仕事を獲得する方法として、求人サイトの活用も挙げられます。

求人サイトにも、様々なフリーランス向けの業務委託案件が公開されており、データアナリスト案件も数多く掲載されています。

求人サイトは長期の案件が多いという特徴があり、案件が途切れにくいというメリットがあります。また長期案件は大きな実績にもなりやすいため、独立した手のフリーランスにもおすすめです。

おすすめの求人サイトは「フリーランススタート」です。案件の単価や働き方、勤務地など様々な条件で求人を検索できるといった特徴があります。

例えば、リモート案件を探している場合であれば、働き方の条件を指定して案件を検索できるため、フリーランスとしての働き方にこだわりがある人におすすめです。

フリーランス向けエージェントサービスを活用する

フリーランスデータアナリストが仕事を獲得する方法として、フリーランス向けエージェントサービスの活用も挙げられます。

フリーランス向けエージェントサービスは、営業から契約までを代行してくれるフリーランス向けサービスです。自身で営業する必要がないため、業務に集中しやすいといったメリットがあります。

また、エージェントには税金・保険の手続きについてのアドバイスや、フリーランスとしてのキャリア相談も可能です。経験の浅いフリーランスは登録しておいて損はないでしょう。

特におすすめのフリーランス向けエージェントサービスが、「フリーランスのミカタ」です。

フリーランスのミカタ」は、他のクラウドソーシングやフリーランスエージェントでは非公開となっている求人を含め、約1万5000件の高単価な案件を抱えています。

専任のコンサルタントが一人ひとりに付くため、不安を抱えている独立したてのフリーランスデータアナリストでも相談しやすいでしょう。

フリーランスのミカタを活用すれば、営業スキルを磨かずとも中・長期的に獲得できる案件が見つかりますよ。

知人・友人から仕事を紹介してもらう

フリーランスデータアナリストが仕事を獲得する方法として、知人・友人からの紹介も挙げられます。

知人や友人から、データ解析に関する課題や業務を抱えている企業を紹介してもらい、仕事を獲得する方法です。

知人・友人からの紹介は、実績や働きぶりなどをクライアントへ伝えやすいといったメリットがあります。クラウドソーシングで仕事を獲得する場合のように、ポートフォリオを作り込んだり、営業スキルを磨いたりする必要はありません。

ただし、知人や友人であることから、契約内容が曖昧になったり、相場よりも安い価格で仕事を発注されたりするケースもあります。

そのため、自身で契約や交渉、トラブル対応ができる経験を積んだ人向けと言えます。

仕事の依頼先に直接営業をかける

フリーランスデータアナリストが仕事を獲得する方法として、仕事の依頼先への直接営業も挙げられます。

クラウドソーシングやエージェントなどを挟まず、企業へデータ分析に関する課題を提案する営業をかけて、仕事を獲得する方法です。

直接営業はマージンが発生しないため、相場以上の価格で仕事を獲得しやすいというメリットがあります。また、直接営業でクライアントの信頼を構築できれば、新しいクライアントを紹介してもらいやすくなる点も大きなメリットです。

ただし、直接営業は実績が充実していなければ案件を獲得できません。門前払いをくらうケースも少なくないでしょう。

また、トラブルには自身で対応する必要があるため、経験を積んだフリーランス向きと言えます。

フリーランスデータアナリストにまつわるFAQ


最後に、フリーランスデータアナリストにまつわる質問を2つ紹介します。

フリーランスは「やめとけ」って噂は本当?

フリーランスは「やめとけ」という噂は本当です。このように噂される理由を、次にまとめました。

    収入が不安定だから
    営業や交渉、コミュニケーションスキルが必須だから
    独立後もスキルアップが欠かせないから

フリーランスは会社員以上に稼げる可能性がありますが、安定しないといったデメリットもあります。

スキルアップし続けたり、実績を残し続けなければ、会社員よりも低い収入になる恐れもあるでしょう。

そのため、収入の高さよりも安定を選びたい人は会社員がおすすめです。

なお、次の記事では「フリーランスはやめとけ」といわれる理由を、経験者の口コミも交えて紹介していますので、ぜひ参考にしてください。

フリーランスはやめとけと言われる7つの理由!経験者が語る向き不向きとは

独立前に準備しておくべきことはある?

独立前に準備しておくべきこととして、次の3つがあります。

    口座を開設しておく
    クレジットカードを作成しておく
    住宅ローンや借入をしておく

フリーランスは会社員よりも社会的信用が低くなるため、クレジットカードやローンの審査にとおりづらいです。そのため、クレジットカードの作成やローンを組む予定がある人は、独立前に済ませておくといいでしょう。

特に、クレジットカードはフリーランスの経費の支払いで必要な場面も多いため、独立前の作成がおすすめです。

次の記事では、会社員がフリーランスへ独立する前に準備しておくべきこと12選を紹介していますので、ぜひ参考にしてください。

フリーランスエンジニア独立前の準備・やること12選!なる手順も紹介

まとめ

フリーランスデータアナリストは会社員よりも高い収入を得られたり、自由に仕事を選べたりとメリットが多いです。特に、平均年収はおよそ900万円とかなり高い水準となっています。

しかし、高い収入を安定して得るためには、スキルアップや営業力を磨き続ける必要があります。

仕事を獲得できなかったり、クライアントの期待通りの仕事ができなければ、会社員時代よりも収入が減ってしまう可能性もあるでしょう。

そのため、フリーランスは自走できる人におすすめです。