未経験からフリーランスプログラマーになるには?独立の5STEP

「フリーランスプログラマーになるには、どんな手順を踏めばいいのだろう?」
「フリーランスプログラマーにはプログラミング以外のスキルも必要なの?」

自由な働き方や収入の高さに憧れ、フリーランスプログラマーへと独立したい人は多いですよね。ただ、具体的にどんな手順でフリーランスに独立すれば良いか、イメージが湧かない人もいるはず。

そこで、今回は未経験からフリーランスプログラマーへと独立するにはどうすればいいのか、そのなり方をステップ形式でわかりやすく解説します。フリーランスプログラマーに必要なスキルや独立前に行うべき手続きも紹介するので、ぜひ参考にしてください。

未経験からでもフリーランスプログラマーへの独立は可能

未経験からでもフリーランスプログラマーへの独立は可能です。実際、プログラマーとして実務経験がなくても、受けられる仕事は多くあります。

出典:クラウドワークス

しかし、上記のような未経験者向けの案件はそれほど多くありません。そのため、独立直後は希望に沿う案件を獲得しにくい場合もあります。

ただ、実績やスキルが増えれば応募できる案件数は多くなります。すると、次第に自分の好きな仕事を獲得しやすくなるのです。

フリーランスプログラマーが自由に仕事を選べる目安は実務経験3年以上になります。3年以上プログラマーとして経験を積むまでは、多少希望に沿わなくても実績やスキル磨きに専念しましょう。

とはいえ、未経験者でも獲得可能な案件はあるため、実務経験がなくてもフリーランスプログラマーへの独立は可能になります。

フリーランス向けのプログラミング案件を確認したい人は次の記事で詳しく記載しているので、あわせて参考にしてください。

→ フフリーランス向けのプログラミング案件とは?種類や単価相場も紹介

フリーランスプログラマーに必要な3つのスキル

フリーランスプログラマーにどんなスキルが必要なのかを知らないまま独立しては、思うように仕事を獲得できないなどの事態に陥りかねません。

そこで、ここからはフリーランスプログラマーに必要な3つのスキルを解説します。

自己管理能力

自己管理能力は、フリーランスプログラマーに必要なスキルの1つです。体調やスケジュールを管理できれば、仕事がスムーズに進みます。

フリーランスは、取引先が求めるレベルの仕事を納期までに終わらせなければなりません。そのためには、仕事を計画的に進めることが大切です。

ただ、仕事のスケジュールを計画通りに進めるには、次のような体調管理が必要になります。

  • バランスの取れた食事
  • 十分な睡眠時間の確保

また、仕事のスケジュールは、時間に余裕を持って計画することがポイントです。

予想よりも作業に時間がかかることや急な体調不良も考えられます。スケジュールに余裕を持てば、作業遅れをカバーできるのです。

そのため、フリーランスプログラマーが仕事を進めるには、体調やスケジュール管理といった自己管理能力が必要になります。

コミュニケーション能力

コミュニケーション能力も、フリーランスプログラマーに必要なスキルです。円滑に仕事を進めるには取引先と綿密なコミュニケーションが大切になります。

取引先への報告や連絡、相談がスムーズにできると、計画通りに仕事を進められるのです。というのも、フリーランスの仕事はチーム単位で動きます。

そのため、作業の問題点に気がついた時点で取引先に報告や相談をすれば、早期の解決と作業時間の短縮が可能です。チーム内で情報を共有すれば、次に同じ問題点に直面した人が悩むこともなくなります。

一方、問題点に気が付いても自己判断で作業を進めれば、修正箇所が多くなるのです。加えて、同じ問題点で悩む人の作業時間も増えます。

そこで、フリーランスプログラマーにコミュニケーション能力があれば仕事を円滑に進められるのです。

プログラミングスキル

プログラミングスキルも、フリーランスプログラマーに必要なスキルの1つです。プログラマーが仕事をするうえで必要な技術的スキルになります。

ただし、一度プログラミングスキルを身につければ終わりではありません。技術の進歩が早いため、フリーランスプログラマーが仕事をし続けるには最新技術を扱うプログラミングスキルが必要になります。

そのため、最新技術を常にキャッチアップすることが重要です。情報を得れば、次に身につけるべきプログラミングスキルがわかります。

だからこそ、フリーランスプログラマーは継続的にプログラミングスキルを身につける必要があるのです。

未経験からフリーランスプログラマーに独立する5STEP

必要なスキルをおさえたところで、ここからは未経験からフリーランスプログラマーに独立する手順を、5つのステップにまとめて紹介します。

STEP1:退職日を決める

まずは、退職日を決めましょう。

会社員は、会社の就業規則に沿って退職手続きを進める必要があります。多くの会社では、辞める1ヶ月~2週間前までに上司へ退職の旨を伝えることが一般的です。

会社の規定に従わなければ、トラブルの原因になります。これまで築いた会社や取引先とのつながりを失いかねません。

もし、円満に退社できれば、独立後に仕事をもらえることもあります。仕事を受けられると、案件の獲得先が増えるためメリットは大きいのです。

したがって、トラブルを起こさないためにも会社の就業規則を確認し、退職のタイミングを考える必要があります。

STEP2:スキルや実績をまとめる

次に、これまで身につけたスキルや実績をまとめましょう。

次の理由から、自身のスキルや実績を把握しておくことは重要です。

  • 案件の応募時に取引先へ提示するため
  • 自分のスキルレベルや実務経験を再認識するため

取引先は仕事を依頼する際、スキルや実績を重要視します。そのため、スキルや実績が多いほど取引先へのアピール材料となるのです。

そこで、スキルや実績の具体例は次のとおりになります。

スキル プログラミング言語の種類と経験年数
ネットワークの知識
数学や物理の知識
実績 プロジェクト経験
リーダー経験

たとえ短期間のプロジェクトであっても、立派な実績のため忘れずに記載しましょう。

また、自分のスキルレベルや実務経験を把握できれば、これから必要なスキルや目指すキャリアがみえてくるのです。フリーランスとしての方向性がみえてくれば、やるべきことが明確になります。

スキルや実績は案件獲得時に必要なだけでなく、自分の目指すキャリアを考えるうえでも大切です。

STEP3:プログラミングスキルを身につける

次に、必要なプログラミングスキルを身につけましょう。

仕事の獲得にプログラミングスキルは不可欠です。とはいえ、次のように案件ごとで必要なスキルやそのレベルは異なります。

仕事内容 必要なプログラミング言語 採用条件(必要なスキルレベル)
スマホアプリ開発 SwiftまたはKotlin
  • SwiftまたはKotlinの実務経験3年以上
  • APIやDBでのデータ取り扱い
  • Webシステム開発 Java
  • Javaを用いた開発経験3年以上
  • APIやDBでのデータ取り扱い
  • ゲーム開発 Unity、C#
  • Unityを用いたゲーム開発経験
  • C#を用いた開発経験
  • また、プログラミングスキルを身につければ、仕事が計画的に進みます。コードの文法や記載方法がわかるようになるため、調べる手間が省けるのです。

    案件を獲得し予定通りに作業を進めるためにも、フリーランスプログラマーはプログラミングスキルを身につけ、高める必要があります。

    STEP4:案件の獲得先を考える

    次に、案件の獲得先を考えましょう。

    会社員と違い、個人で仕事を受けるフリーランスは自身で案件を獲得しなければなりません。そのため、フリーランスプログラマーは次のような方法で仕事を獲得する必要があります。

    • 知人からの紹介
    • 自分で営業活動を行う
    • フリーランス向けエージェントを活用する

    特に、フリーランスエンジニア向けエージェントを活用すれば、中・長期的に案件を獲得しやすくなります。

    なかでも、『フリーランスのミカタ』は通常のサイトには掲載されていない15,000以上の非公開案件と高単価な案件を豊富に取り揃えるエージェントサービスです。

    出典:フリーランスのミカタ

    具体的には下記のような案件が多く掲載されているため、希望に沿った仕事を中・長期的に獲得できます。

    出典:フリーランスのミカタ

    また希望年収や稼働時間だけでなく、扱うプログラミング言語などを細かく指定して案件を探せるため、自分にあう仕事を見つけやすいサイト仕様になっています。

    ただし、上記のような案件は条件として2〜3年の実務経験が求められるケースが多いです。そのため、応募する際はどれくらいの経験が必要なのかを前もってチェックしておきましょう。

    フリーランスのミカタを活用すれば、中・長期的に獲得できる案件が見つかりますよ。

    どんな案件が掲載されているか気になる人は、下のボタンから自分にあう案件を探してみてください。

    なお、フリーランスのミカタがどんなサービスなのか詳しく知りたい方は、次の記事もあわせて参考にしてください。

    → フリーランスのミカタとは?サービス内容や特徴、メリット・デメリット、口コミも紹介

    STEP5:働くための環境を整える

    最後に、フリーランスプログラマーとして働くための環境を整えましょう。

    ここでいう「働くための環境を整える」とは、次のような準備を指しています。

    • パソコンや周辺機器の用意
    • ネットワーク環境の整備
    • セキュリティ対策 など

    次の表に、パソコンや周辺機器の具体例とおすすめ商品をまとめたので、参考にしてください。

    周辺機器 おすすめ商品(性能や価格を考慮し選定)
    パソコン Apple MacBook Pro
    モニター iiyama XUB2492HSU-5K
    マウス ELECOM(エレコム) M-DC01MBBK
    キーボード Happy Hacking Keyboard Professional HYBRID
    オフィスチェア GTRACING GT002
    Web会議用マイクとカメラ EMEET C960

    ネットワーク環境は、高速で通信制限がない『光回線』がおすすめです。特に、スマホのキャリアと合わせるとセット割引を受けられ、利用料が安くなることがあります。

    ただし、光回線を利用するには工事が必要なため、賃貸物件にお住まいの方は不動産会社に確認しましょう。

    また、セキュリティ対策では『ウイルス対策ソフト』を利用すると、ウイルスを検知する機能があるため、インターネットを介してパソコンにウイルスが侵入することを防げます。

    ウイルスに感染すると、パソコンが正常に動かないといった自分への不利益だけでなく、取引先にも迷惑がかかるのです。

    たとえば、サーバーへ不正アクセスされ取引先の機密情報を盗まれたり、取引先へのメール送信時に知らないうちにウイルスを送り、ばらまく危険性もあります。

    そこで、ウイルスバスタークラウドといったウイルス対策ソフトを利用すれば、自分と取引先の両者を守れるのです。

    仕事を効率良く進め、取引先とのトラブルを回避するためにも、働くための環境を整えることは重要になります。

    フリーランスプログラマーへの独立前に行う手続き3つ

    独立前から手続きの準備を始めないと、効率よく進まず、仕事に支障をきたしかねません。

    そこで、ここからはフリーランスプログラマーへの独立前に行う手続きを3つ紹介します。

    仕事用の銀行口座を開設する

    独立前に、仕事用の銀行口座を開設しましょう。

    個人用と仕事用で口座を分ければ、収入や経費の計算といったお金の管理が楽になります。

    独立前に口座を開設する理由は、フリーランスになると年金や保険などの手続きが多く、時間に余裕がなくなるからです。

    フリーランスが銀行口座を開設する場合、次のような大手の銀行がおすすめになります。

    取引先が規模の大きい会社ほど、大手の銀行を指定する場合が多いです。そのため、可能な限り大手の銀行口座を持つことをおすすめします。

    加えて、大手の銀行は、銀行窓口に行かなくてもアプリやインターネットで口座開設ができます。特にアプリを利用すれば、口座の開設がスマートフォンの操作ひとつでできるのです。

    オンラインで銀行口座の開設を行えば、会社を休むことなくスキマ時間で対応は可能になります。

    そのため、事前に仕事用の銀行口座を開設し、仕事関係のお金はまとめて管理できるよう準備を進めましょう。

    仕事用のクレジットカードを作成する

    仕事用のクレジットカードを作成することも、独立前に行う手続きの1つです。

    会社員と比べ、フリーランスは収入の不安定さからクレジットカードの審査が通りづらい側面があります。

    そのため、審査の通りやすい独立前に、仕事用のクレジットカードを作成しておくことが賢明です。

    そこで、おすすめのクレジットカードは次のとおり。

    上記のクレジットカードは、かざすだけで決済可能な『タッチ決済』が利用でき、審査からカード発行まで1週間ほどのため手元に届くのが早いです。

    また、オンラインでクレジットカードの発行手続きが可能なため、手間もかかりません。

    このように、審査が通りやすい会社員の間にクレジットカードを作成すれば、スムーズにカードが手元に届きます。

    青色申告承認申請書の準備を始める

    青色申告承認申請書の準備は、独立前に始めましょう。

    青色申告をするためには、青色申告承認申請書を税務署に提出し、承認を受ける必要があります。青色申告が承認されると節税対策になるため、準備を進めましょう。

    出典:青色申告承認申請書

    青色申告は、非承認の場合のみ税務署から通知が届くため、何も連絡がこなくても心配はいりません。

    青色申告で大切なことは、仕事関係の取引を正確に記帳し、正しい申告をすることです。そこで、青色申告承認申請書の『その他参考事項』が重要になります。

    出典:青色申告承認申請書

    青色申告を受けるには、備付帳簿名の以下8つの項目を帳簿に記載しなければなりません。

    • 現金出納帳
    • 売掛帳
    • 買掛帳
    • 経費帳
    • 固定資産台帳
    • 預貯金出納帳
    • 総勘定元帳
    • 仕訳帳

    そのため、どのようなツールを使い帳簿の記載を行うのか検討する必要があります。たとえば、会計ソフトを利用したり、不安がある人は税理士にお願いすることもできます。

    このような青色申告承認申請書や帳簿の記載方法の準備を独立前から始めると、フリーランスプログラマーになったあと、慌てずに申請できるのです。

    フリーランスプログラマーにまつわるFAQ

    最後に、フリーランスプログラマーにまつわるよくある質問へお答えします。

    フリーランスプログラマーは在宅でも仕事ができるの?

    フリーランスプログラマーは在宅(フルリモート)でも仕事が可能です。

    たとえば、次のようなフルリモートの案件があります。

    出典:レバテックフリーランス

    上記の案件は一例です。Web開発やアプリ開発など様々な仕事内容のフルリモート案件があります。

    フリーランスプログラマーは「やめとけ」って噂は本当?

    なかには、フリーランスプログラマーは「やめとけ」といった噂があるのは事実です。

    なんとなく独立すると、フリーランスプログラマーの厳しい現実に直面します。

    というのも、フリーランスプログラマーとして活動するためには、新しい技術に対応したスキルを身につけ続けなければならないからです。

    そのため、独立の目的を明確にして必要なスキルや準備を行う必要があります。

    まとめ

    今回は、フリーランスプログラマーのなり方を、必要なスキルも交えて解説しました。

    フリーランスプログラマーで活動を続けるには、プログラミングスキルだけでなく、コミュニケーション能力や自己管理能力も大切です。

    フリーランスはチームで仕事をするため、取引先と作業の報告や相談を行うと仕事がスムーズに進みます。

    また、好きな時間と場所で仕事が可能ですが、体調やスケジュールをしっかりと管理しなければ納期を守れないのです。

    上記のようなスキルを身につけ、フリーランスプログラマーのなり方に沿った手順で準備を進めましょう。

    一つずつ準備を進めると、独立後も慌てることなくフリーランスプログラマーの活動を続けられます。