Javaの環境変数とは?
そもそも環境変数とは、OSが持っているさまざまな設定値のことです。
環境変数に設定されている値は、OSが動作する間、すべてのプログラムで使えます。
Javaのプログラム開発に関連する環境変数は下記2つです。
- 「JAVA_HOME」
- 「CLASSPATH」
「JAVA_HOME」には、JDKがインストールされた場所が示されています。
「CLASSPATH」は、Javaの実行環境(JVM)がプログラムを実行する際、クラスファイルや他のソースファイルを検索するためのパスです。
環境変数の役割
Javaなどのプログラミング言語において、環境変数はどのような役割があるのかについて理解しておきましょう。
プログラムは、一度実行されるとプロセスが1つ作られ、その中でプログラムが動く動作です。
こうした処理中に、もう1度プログラムを実行すると、プロセスがもう1つ作られ、同時に2つのプロセスが動作します。
同じプログラミング言語で数度立ち上げたとしても、すべて別のプロセスです。
環境変数はOSによって管理される変数で、プロセスが1つできるたびに、そのプロセスにOS から環境変数の一覧が渡されます。
環境変数を利用すると、別のプロセスとなってしまったプログラム同士でも、統一された情報を参照させることが可能です。
このように、プログラムからいつでも環境変数の値を参照することができます。
整理しますと、環境変数のメリットは下記のとおりです。
- コマンドライン引数や設定ファイルが不要
- 複数のプログラムで値を共有できる
2つ目が大きなメリットとなります。
それぞれのプログラムで、それぞれの設定ファイルを使っていたら連携がし辛いです。
しかし、環境変数を使うことによって複数のプログラムが同じ値を参照することができ、連携がしやすくなります。
具体的な使用例
具体的な使用例について説明します。
プログラムのソースコード上で、環境変数にアクセスし呼び出すことが可能です。
public class Main {
public static void main(String[] args) {
System.out.println(
String.format("LANG: %s.", System.getenv("LANG"))
);
System.out.println(
String.format("PATH: %s.", System.getenv("PATH"))
);
}
}
出力結果は下記の通りです。
LANG: en_US.UTF-8.
PATH: /usr/local/sbin:/usr/local/bin:/usr/sbin:/usr/bin:/sbin:/bin.
また他にも、環境変数を編集したり削除したりすることも可能です。
Javaの環境変数を設定する方法
Javaの環境変数を設定する方法について、手順ごとにご紹介します。
対象OSはWindowzです。
ダウンロード・インストール手順
まずはJavaをインストールしましょう。
Javaのインストールは簡単かつ無料です。
https://www.oracle.com/jp/java/technologies/downloads/#java22
こちらのリンクからWindowsタブを選択し、Download欄のリンクをクリックしましょう。
するとダウンロード開始画面に遷移します。
なお、下の記事ではEclipseでJavaを使う方法を詳しく解説しているので、よければ参考にしてください。
→ EclipseでJavaを使うには?インストールから実行手順まで解説
PATH・JAVA_HOMEの設定手順
PathとJAVA_HOMEは、どちらもJavaの環境変数です。
色々なアプリケーションでJavaの設定(JDK をインストールしたディレクトリ情報など)を取得するために使われます。
そのため、他アプリケーションでもPathやJAVA_HOMEを参照できるような設定が必要です。
まず「環境変数」の画面でシステム環境変数の下にある「新規」ボタンを押して下さい。
新しく環境変数を設定する画面が出てくるので、変数名を「JAVA_HOME」、変数値にはJDKのインストール先を入力しましょう。
JDKのインストール先は「C:\Program Files\Java\jdk-17.xx.xx.xx\」などです。
ご自身の環境に合わせて変更しましょう。
次にPathの設定です。
システム環境変数の「Path」をクリックし、「編集」を押しましょう。
編集画面が表示されるので、「新規」を押して「%JAVA_HOME%\bin」を追加します。
最後に「OK」を押して完了です。
なお、下の記事ではJavaのコンパイルについて詳しく解説しているので、よければ参考にしてください。
→ Javaのコンパイルとは?実行方法からjavacコマンドの基礎知識も紹介
設定後の確認手順
作業が完了したら、設定の確認をしましょう。
確認方法はコマンドプロンプトで「java -version」と打つだけです。
Javaのバージョンが表示されれば設定は無事に完了しています。
Javaの環境変数を取得する方法
Javaの環境変数を取得する方法についてご紹介します。
Javaで環境変数を取得する方法は下記の2つです。
- System.getenv()
- System.getProperty()
System.getenv()の使用方法
System.out.println(System.getenv());
上記のように書くと、全ての環境変数を取得することが可能です。
また、特定の環境変数だけ取得したい場合は次のように書きます。
System.out.print("System.getenv(PATH) = ");
System.out.print("System.getenv(LANG) = ");
出力結果の例は下記です。
System.getenv(PATH) = /usr/local/sbin:/usr/local/bin:/usr/sbin:/usr/bin:/sbin:/bin
System.getenv(LANG) = en_US.UTF-8
なお、下の記事ではJavaの標準入力・出力について詳しく解説しているので、よければ参考にしてください。
System.getProperty()の使用方法
getProperty()は、指定されたキーによって、システムプロパティを取得します。
import java.lang.*;
import java.util.Properties;
public class Main {
public static void main(String[] args)
{
System.out.println("os.name: " + System.getProperty("os.name"));
}
}
出力結果は「os.name: Linux」となります。
システムプロパティに関する情報を取得するために使用されるのがSystem.getProperty()です。
環境変数が Java のシステム プロパティとして存在する場合は、プラットフォーム(OS)に依存しない方法で値を取得するSystem.getProperty()が推奨されます。
なお、下の記事ではJavaのJREについて詳しく解説しているので、よければ参考にしてください。
→ JavaのJREとは?基本的な使い方や活用法をわかりやすく解説
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まとめ
環境変数という概念はプログラム開発で良く出てきます。
環境変数の意味や活用例を理解しておくと、Java開発の理解が深まっていくことでしょう。
本記事でJavaの環境変数について学んでいってください。
なお、下の記事ではJavaの環境変数を設定・取得する方法を詳しく解説しているので、よければ参考にしてください。